面倒だし「悪い」とも思っていないから!? メールを無視して縁を切る理由7つ

発言小町に「メールを無視する女性の心理について」という投稿が寄せられました。
トピ主さんは32歳男性。今まで恋人がいたことはなく、1年ほど前から精力的に婚活を行っています。しかし何人かの女性と話してみて感じたのは、「メールを無視する女性が実に多い」ということ。パーティーでカップルになり、「また連絡します」と言ったのに、それっきり連絡を絶ってしまった女性もいたとか。トピ主さんは「男としての価値を軽んじられているようでつらい」と語り、「不誠実な行為だと分かっているはずなのになぜ別の手段をとらないのでしょうか?」と問いかけています。

目次

お断りをきちんと伝えず、一方的に連絡を断つ心理


トピ主さんの考えでは、「今回はご縁がなかった」「これで最後にしたい」など、やりとりを終える前にはきちんと言ってほしいということですね。婚活という場では、それがマナーとされているのかもしれませんが、一般的に考えれば、男女の間で「メールの無視」というのは割とよくあることという気もします。その理由には、以下のようなものが考えられるでしょう。

(1)「断る」という行為が面倒(ストレス)なので、「察してほしい」と思っている
(2)「どう返したらいいかわからない」「後で返そう」などと思いつつ、タイミングを見失ってしまった
(3)はっきりと断るより、遠回しに伝えたほうが相手にも親切だと考えている
(4)無視を悪いことだと思っていない。縁を切ろうと思う相手に労力を割く必要はないと考えている
(5)「断って相手にゴネられたら面倒だ」と思っている。万が一、罵倒されても怖いので接触したくない
(6)忙しくてメールを見落としてしまった(そのままタイミングを失った)
(7)状況や心境が変わり、相手や婚活自体に関心がなくなってしまった

まずは1。相手を傷つけると推測される結論をズバリ突きつけるのは、多くの人にとってストレスのかかることです。連絡をしないことで、「察してほしい」と考える人は少なくないと思います。2も、断ることの気まずさから「どうしよう」「後で文面を考えよう」などと思っているうちに、タイミングを逃してしまうパターン。

また、もし自分がふられるときでも、「はっきり言われるほうが傷つく」という人もいるかと思います。3のように「遠回しに伝えたい」という価値観の人もいるでしょう。

続いて4。婚活という場では、知り合っては縁が切れることが日常茶飯事で、合理的に、割り切って活動している人も少なくないのではと想像します。5は女性に多い心理かもしれません。お断りの理由をあれこれ聞かれても面倒だし、逆ギレされると怖いので、「最後は接触したくない」「自然消滅にしたい」……と考える人もいるでしょう。

6は単に「忘れてしまった」パターン。悪気はないにしろ、つながりたいと思う異性にはどうにか連絡を取るでしょうから、連絡がなかったなら「関心が低い」ということは確かでしょう。そして7ですが、人の心理は移ろいやすいものです。同時進行の別の候補者に関心が移ったり、もしくは婚活自体に急に興味がなくなったりという可能性もあるでしょう。

「その後の関係」を考えて、人は行動する


出会った女性たちはいずれも仕事に就いていて、真面目そうな女性だったのに、平気で不誠実な態度をとったという点にも、トピ主さんはショックを受けている様子です。「無視するくらいなら、嘘でない範囲かつ傷つけない方法で意思を伝えた方が親切だと思う」と主張し、その理由を、「正直に言ったほうが相手のためになる」「無視されると、振られた方はその理由も分からず、悶々としたまま婚活を続けることになってしまう。結果、いつまでも成長しない」――などと記しています。

彼女たちも、おそらく仕事関係の相手や、友達を続けたいと思う相手には、無視ではなく、「相手のためを思って丁寧に断る」という行動をするだろうと推測します。なぜならば恋愛関係にならずとも、それまでの「感謝」があったり、「その後の関係」があると考えたりするから。「今までよくしてもらったから、むげにできない」と思う相手や、「その後の関係」を気にする相手には、ある程度、お互いのために誠実な対応をしようと考えるのが、人の常ではないでしょうか。

つまるところ、トピ主さんと彼女たちは特に婚活以外の関係性もなく、また「相手のためを思って行動しよう」と思うほどの関係も育っていなかった、ということでしょう。無視というのは、「今後あなたと関わるつもりはない」という“意思ある返事”。婚活や恋愛の場面では、誰もがそのような態度を取られて傷つく可能性と戦いながら、異性を探しています。「無視したりされたりはお互い様だし、誰でもが経験していること」と捉え、「縁がなかっただけ」「最後にもめなくてよかった」くらい、少し気楽に構えてみるといいのではないかなと思います。

婚活は“勝ち負け”ではない


今後、少しでもトピ主さんのストレスをなくすために、3つご提案してみます。

・猶予期間を設け、自分のペースで動く……
「これは無視されているのか!?」などと相手に振り回されるのが嫌ならば、自分のペースで動くこと。例えば、2週間、1カ月などと期限を決め、「この期間中に返事が来なかったら、次の人へ行こう」などと決めて動いていきましょう。

・最初に「無視しないで」と伝えておく……
「無視」で終わることにどうしても納得できないのであれば、連絡を取り始める際に伝えてみるのも一案です。「私は音信不通になって縁が切れるのがどうも苦手なので、もしお断りの際は、お手数ですが、一言でいいので伝えてもらえるとありがたいです」「言っていただければ、素直に受け入れます」など、丁寧な言い方を工夫しましょう。

・婚活以外でも出会いを探す……
婚活の場は「後腐れがないから、不誠実になりやすい」という傾向はあると思います。同僚や趣味の仲間、そのほか友人の紹介など、普段の生活の中からも候補を探してみては。顔見知りの人であれば、「無視して断られる」という機会は減ると思います。「婚活しか出会いの場がない」というのであれば、今後ストレスが少ない形で続けていけるよう、自分なりの快適な進め方を見出していけるといいですね。

投稿文には、「彼女たちは卑怯だ」「負けた気がして情けない」といった心情もつづられていますが、実らなかった関係への執着は“百害あって一利なし”。毎回そうして大きく落胆し、女性への批判を繰り返していれば、そのうちに女性全体を恨むようになり、よりいっそうお相手が見つけにくくなってしまうかもしれません。

お気持ちはわかりますが、何よりも自分のために、「勝ち負け」ではなく「マッチング」の意識を強く持って、フットワーク軽くいきましょう。婚活は、「自分に合う人」を探していく活動だと考えてみてください。末筆ながら、ご健闘をお祈りしています。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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