元彼とのクセを引きずると失敗のもとに!? 新しい恋で気をつけること

異性を真に“わかる”ことは、永遠にできない。だからこそ、男性も女性も「自らの経験値」を頼りにし、ときには「人伝ての情報」を信じながら異性を理解しようとしますよね。しかし、ひと口に異性といっても、その生態は本当に千差万別。「前はこうだったから、これが正しいはず」「男(女)の人は、こういうもの」などと思い込んでしまうと、うまくいかなかったり、逆効果になったりすることもあるようです。

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「前はこれでいけたのに!」が通じなかった例


例えば、身近ではこんな例を見聞きしたことがあります。

◯「あえて弱っている姿を見せたら、失敗した」
Aさんは、明るくて自立したキャリアウーマンタイプ。今まで、男性に弱音を吐いたり、悩みを相談したりすることで恋愛に発展するケースが多かったそうで、なんとなく「男の人はそうなのだ」「弱みは見せたほうがいい」と思い込んでいたとか。そこで最近、いい感じになっていた男性にも、お酒の勢いを借りて仕事の悩みや寂しい気持ちを吐露してみたところ、彼は「うーん。俺にはわかんないし」と微妙な反応。数カ月後、別の彼女ができたという話を聞いたそうです。その彼女は、なんとAさんとかなり似たキャラクターだったとか。おそらくその彼は、自分に弱々しく頼ってくる女性よりも、元気でしっかりした女性が好みだったのでしょう。普段どおりの明るいAさんで接していれば、うまくいっていたかも!?

◯「わざと軽いやきもちを焼いてみたら、すごく嫌がられた」
続いては、交際中のSさんの例。元彼はノリのいいタイプで、Sさんが冗談で軽いやきもちを焼き、ちょっとすねては仲直り、とイチャイチャすることが多かったそうです。そのためSさんは、「男の人はやきもちを焼かれるのが、意外と嫌いではない」と思い込んでいたとか。そこで新しい彼にも軽い気持ちで妬いてみせたところ、その彼は「本気で嫌だからやめて」「信用されていないみたいで気分が悪い」と冷たく拒否。「男の人は嫌がらないと思ってたから……」と告げたところ、「誰のことか知らないけど、オレは嫌だから」と余計に気分を悪くさせてしまったそうです。Sさんから”元彼の影”を感じさせられたことも不快だったのでしょう。過去の恋愛のクセを引きずっていると、こうした弊害もあるので要注意です!

異性は千差万別。目の前の相手を、しっかり見るようにしよう


とはいえ、一度「男(女)の人はそういうものだ」と思い込んでしまうと、なかなかその思い込みを変えるのは難しいですよね。なぜ、人間は思い込みをしがちなのか。それは「理解できない」「わからない」ということが、基本的に人間にとってストレスだから。「こういうものだ」と思っておくと、自分が楽なのですね。

でも、それで恋愛がうまくいかないのは本意ではないはず。「男性(女性)はこういう傾向があるとは聞くけど、皆それぞれ違うはず」ということを意識し、「この人は、どんな人なのだろう?」と目の前の相手をしっかり見るクセをつけていきましょう。

かの美輪明宏さんも、「男はライオンみたいに怒鳴っている人ばかりではありません。鹿もいれば、フラミンゴもいます」と、その多様性を説いています。美輪さん自身も恋をすると「その人が猛々しいライオンなのか、繊細な小鳥なのかを見極める」そうで、女性たちに対しても、「学生時代の生物の時間のように、男たちをよく観察してごらんなさい。動物園を眺めるように楽しめばいいのです」といったアドバイスをしています(引用:「愛の話 幸福の話」 美輪明宏著 集英社より)。

他人の意見や「前の恋愛ではこうだった」という経験値はあくまで参考程度にして、「目の前の相手」について、きちんと知ろうと努める。面倒でも、これが恋愛成就への近道であり、末永く良好な関係を築いていくために重要な姿勢だと言えそうです。パートナーシップは1日にして成らず。経験や情報に振り回されすぎることなく、縁あって出会えた人には、まっさらな心持ちで向かい合っていきたいものですね。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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