女子が一生忘れられない、心に残る思い出の「プロポーズ」とは

厳しい暑さも終わり、ようやく過ごしやすくなってきた9月。秋と言えば「食欲の秋」だとか「読書の秋」だとか言われるが、アラサー女子にとっては“結婚式の秋”なんてものもあるハズ。

近年ではジメジメ梅雨のジューンブライドや、陽気はいいけれど年度始まりで何かと忙しい春のシーズンを避けて、気候の安定した“秋”に結婚式を挙げるカップルがとても多いそうだ。「そういえば9月も10月も式の招待状が続いて……ご祝儀貧乏になっちゃう!」とひそかにアタマを抱えている女性もいるのではないだろうか。

今回はそんな“結婚式”にちなみ「女子が忘れられないプロポーズ」をリサーチしてみた。あなたの“憧れシチュエーション”に思いをはせてみて欲しい。

目次

1.結婚して下さい


・「私の彼氏はほんわかしてて優しいんだけど、言動も動作もスロー。イライラさせられながらも、母性本能をくすぐられて……って感じで付き合ってきた。ある日定食屋で一緒に夕飯を食べてたら、食べ終わったあと彼が席を立たず、いつにも増してグズグズしてて……。『何? どうしたの?』『お腹でも壊したの?』『また財布がないの?』っていう私の矢継ぎ早な質問にはすべて首を振り、奴が絞り出した返答は……『け、け、結婚してください』……って。場所が場所だけに思わず『はぁ!?』って言いそうになったけど、彼が脂汗を掻いてるのをみて本気さを感じた。ちょっと沈黙したあとの返事は『……はい』。店員さんが思わずすっ飛んで来るほどの彼の喜びようを見て、“あぁ、この結婚は間違ってないな~”と。そして同時に“私も彼とずっと一緒に居たいんだな~”としみじみと確信した」(30代・団体職員)

――このプロポーズの舞台は全国どこにでもあるチェーン店、それも食べ終えたあとの皿の山を目の前にして……という、“女子の憧れ”とは程遠いシチュエーションである。けれど読み終えたあとになんとなくほのぼのするのは、“彼らが互いに望むモノを手に入れたから”に他ならない。今回のリサーチで最も多かったのはこの「結婚してください」というシンプル過ぎる恋人からのひとこと。けれど好きな彼からの言葉ならば、女が望むのはこれ以上ない! というセリフでもあるのではないだろうか。

2.他の男に取られるのは嫌だ」


・「私の彼は元々照れ屋な上に、長年の付き合いでの安心感も加わって“言わなくても分かるだろ?”ってタイプ。互いに結婚する踏ん切りはつかないまま付き合い歴9年目に突入し私は29歳に……。『30前に結婚したいなあ』『結婚を望むならもう他の人も探してみた方がいいのかな……』と思い、周囲の男性と話をするようになったり、飲み会に積極的に参加したりし始めたら、その雰囲気が彼にも伝わったみたいで……。ある日デート帰りに駅のホームへ向かう途中、いつもならさっさと『じゃあ、またね~』のはずなのに、『他の男に取られるのはイヤだ』……と。何かの聞き間違いかと思って『え?』って聞き返したら、『やっぱお前を他の男に取られたくない。結婚して欲しい』だって。”妬いてくれてたんだ”“ちゃんと思われてたんだ”って考えると人の行き来する道路のど真ん中で涙が止まらなかった。それ以来カッコいいセリフを彼が言ってくれることはないけれど(笑)、でも結婚できて幸せです」(20代・コールセンター)

――男性には狩猟本能、競争本能というものがある。この彼は“彼女が他の男性のものになる可能性があるのに気付いた”ところで彼女への愛を再確認し、それまで取らなかった行動に出た……というパターンだが、煮え切らない彼氏や交際歴の長い彼を持つ女性は参考にしてもよいだろう。また自分の方も他の男性とも交流することで、「やっぱ彼がいいかも……」と互いの良さに気付くことができるかもしれない。それを機に「ズルズルした関係」が前進すればしめたものである。

3.大丈夫だから、一緒になろう


・「就職氷河期に自分の希望とは違う職に就いた彼は、超激務のくせに薄給。いつか冗談で比べてみたら、私のほうが少し~年収が多かった……。以来彼はそのことをすご~く気にしてて、『いつも割り勘でゴメン』『ホント金なくてゴメン、情けない』と謝りまくる日々。ある時、“コレじゃあ一生彼からのプロポーズなんて期待できないな”と悟り“もうこれ以上彼に謝られたくない!!”と私の方から逆プロポーズ! 『年収が低くても、私はあなたが一生懸命働いてるのを知ってるよ。私は仕事も好きだし稼ぐから……。大丈夫だから! 一緒になろう?』って言葉に彼は『ウン、ウン』と力強く頷いてくれて……無事結婚しました。友達に話すと『え~、あり得ない~!』って笑われるんだけど、彼と結婚したかった私にとってこれが最良の結果です(笑)」(30代・食品会社)

――今回意外と多かったのがこの「女性側からの逆プロポーズ」。
「私がついてる!」「大丈夫だから!」と潔くそんな言葉を言われたら、どんな男性でも陥落するだろうと思わせるほど男前なプロポーズである(笑)。
「彼氏からのプロポーズ」を夢見る女性にとっては幻滅モノかもしれないが、婚活において大切なのは過程ではなく「何を得たかという結果」である。コレだけ草食化した男性が多い昨今では、欲しいモノがあるならば自ら狩りに行くのも「大正義」なのだ。

女が望むのは、“彼に求められた”という事実


今回のリサーチでは他にもさまざまなシチュエーションが聞かれた。プロポーズのド定番、雰囲気の良いレストランや、海辺や夕日、夜景が見える公園などの静かでロマンチックな場所……と、状況はざまざまだった。
しかし、女の心に最後まで残るのは、そのような環境や状況よりも「彼が私との結婚を望んでくれた」という事実なのではないだろうか。

男性からどんなカッコイイセリフを言われても結局は「好きな彼が私との結婚を願ってくれた」「この私をこの人は受け入れてくれた」ということ以上に女の心を震わせるものはない。!
場所や背景はただ単に「求婚した、された」という行動の引き立て役、もしくはわき役でしかないのだ。

あまり凝ったプロポーズやサプライズでなくても、本当に好きな相手からの「結婚してください」という真剣な眼差しと心のこもったひとことならば、嬉しいもの……それが女というものではないだろうか(笑)。
(神崎桃子)

この記事を書いたライター

神崎桃子
体験型恋愛コラムニストとして活動し、ヒット記事の数々生み出す。大手ポータルサイトにてコラムを連載中。男女のズレや生態、恋愛市場の時事問題を得意とし、文章セミナー、婚活セミナー講師も手がける。

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