気持ちには応えたいけど…年下男子との交際を迷う最大の理由

発言小町に、「誰か背中を押してください!」という投稿が寄せられました。

トピ主さんは31歳の女性。最近、趣味のスポーツ仲間である24歳の男性から、「好きになってしまった」と告白されました。気持ちはとても嬉しく、まっすぐで純粋な思いに応えたい気持ちはあるものの、彼はまだ医療系の学生で卒業まであと1年半もあるとか。トピ主さんが、「年齢的にも結婚を見据えた交際がしたい」と伝えたところ、彼は「就職後2年くらいで結婚も考えている」と真剣に言ってくれたそうです。それでも、「少なくとも3~4年は交際期間?」などと考えると迷いもあり……この交際を決断すべきか、アドバイスを求めています。

目次

「決断できない理由」をひもといてみると


投稿を読んで、トピ主さんが今回の交際をためらう理由は、以下のどちらか、または両方の気持ちがあるからではないかと推測しました。
(1)早く結婚して、自分の思い描く「人生プラン」を進めていきたい
(2)3~4年後に彼と結婚ができなかった場合のことを考えてしまう

まずは(1)について考えてみます。少なくとも3~4年後ということは、彼が27~28歳、トピ主さんは34~35歳での結婚になり、もしかしたらそれより上の年齢になってから、ということもあり得る。トピ主さんは「それでは遅い」と感じており、そのため彼との交際をためらっているという理由はひとつあるのでしょう。

「何歳までに何人の子どもがほしい」「早く家庭を築いて、家を持ちたい」など、具体的な人生設計を描いている人もいますよね。トピ主さんがそうしたビジョンを持っていて、その気持ちがかなり強いのであれば、仮に交際を始めても、そのうちに彼を待ちきれなくなるかもしれません。

続いて(2)。「確実に結婚できるならば、3~4年待ってもいい」という気持ちはあるものの、「途中でこの交際がダメになったときを考えると不安になる」といった理由も推測できます。知り合った当時、彼は「社会人になったら自由に使えるお金が増える。好きなことに使いたいから結婚はまだまだ先でいい」などと言っていたとか。彼はまたその考えに戻ってしまうかもしれないし、就職して価値観が変わることもあるでしょう。一方のトピ主さんは、年齢を重ねるほど結婚のチャンスが減るかもしれない……そういった不安もあるのかもしれません。

いずれも、早く結婚したい女性には切実な問題だと思います。ただ、今回の彼と付き合わなかったとして、3~4年の間、他に「結婚したい」と思えるような男性と出会えるかどうかは分かりません。そして、仮に「いいな」と思う男性が見つかったとしても、その男性がトピ主さんを誠実に好きになってくれるとも限りません。数年後、「あのとき彼と交際しておけばよかった」と後悔する可能性もあると考えると、今回の彼と交際する・しない、どちらの選択をしても、それぞれに“リスク”はあると言えるでしょう。

トピ主さん自身は、今回の彼と交際すること・しないことで出てくる“リスク”の、どちらに賭けてみたいでしょうか。「彼と交際したい」「結婚したい」という気持ちと、「もっと早く結婚できそうな男性に出会いたい」という気持ち――心の針はどちらにより強く触れているでしょうか。まずはそんなことから、自分の本心を見つめてみましょう。

「年齢」についての考えは個人差が大きい


続いて年齢差についても考えてみましょう。年齢差のあるご夫婦は、近年とても増えています。身近では、女性が年上で8歳差、12歳差なんて例も耳にしましたが、40~60歳の人が結婚すると聞いても、特に驚かない時代にはなりましたよね。「結婚する年齢は、人それぞれでいい」という柔軟な考えの人も増えてきているようです。

しかし一方で、従来どおり「結婚は20~30歳代くらいにすべき」という考えを強く持っている人たちもいます。環境や周囲の影響もあるでしょうが、結婚と年齢の考え方は「個人差」が非常に大きいので、今回のお悩みはトピ主さんの価値観次第という側面も強くあるでしょう。

例えば、「独身のまま年齢を重ねていくこと」への不安を強く感じる人は、結婚における年齢を軽視しないほうがいいのかなと思います。「周囲と人生の足並みを揃えたい」「ひとりでは楽しく生きていく自信がない」など、独身でいることで“元気で幸せな人生”から遠ざかってしまうように感じるなら、早め早めに結婚を目指したほうがベターかもしれません。

一方、結婚に関して「私は私、自分のペースでいい」といった気持ちがある人は、あまり年齢に縛られる必要はないように思います。「独身でも自分なりに楽しく暮らせる」「年齢の分だけ人生を歩んだことに自負を持てる」「時々は不安を感じたとしても、自分の考えがぶれることは少なく、精神的な強さがある」――そんな人は、年齢という理由だけで結婚を急がなくてもいいのかもしれません。

もし、トピ主さんが後者に共感できる部分があり、この先数年の独身期間も、前向きに有意義に過ごせると思うなら、結婚まで数年がかかったとしても、いま彼との交際をスタートさせても後悔は少ないのではないかと思います。

一方、前者に考えが近く、「とにかくできるだけ早く結婚したい」と思っているならば、断る前に、その旨をまずは一度、彼に正直に話してみてはどうでしょうか。例えば、「私は3~4年も待てない。卒業のタイミング(1年半後)には結婚したい」などと提案して、折り合いがつくかどうか話し合ってみるのも一案だと思います。

「年齢」より「その人自身」をしっかり見ていこう


投稿の最後で、トピ主さんは「年下男性とお付き合いに至るまでの経緯や、結婚された方、あの時決断して良かったなど幸せエピソードをお聞かせ頂きたいです」と呼びかけています。実際に年下の男性と結婚して幸せになった人がいたとしても、間違えてはいけないのは、その人たちは「年下男性だから幸せになった」のではなく、「そのお相手だったから幸せになった」ということ。この点は忘れないでくださいね。

幸せな結婚を目指すとき、年齢差よりも重要なのは、「彼と一緒にいたら私は幸せだし、辛苦も乗り越えていけそうだ」「この人となら、協力しあって一緒に生きていけそうだ」などと思えるかどうかではないでしょうか。交際前の今の段階であれば、まずは「彼が自分を好きになってくれたこと」を嬉しく、とても大切に思えて、その思いに「自分も人生をもって応えたい」と思えるかどうか。

トピ主さん自身がそう思えるならば、多少不安でも、誰がなんと言おうとも、自分の気持ちを信じて決断していいように思います。逆に、「彼は素敵な人だと思うけれど、どうしても3~4年は待てない」という気持ちが消えないならば、それに従ってお断りするのも、ひとつの立派な決断です。とにかく結論は急がず、まずはここまで書いてきたような事柄について、じっくり考えてみましょう。その上で、彼ともぜひ話し合ってみてください。その過程で、彼との未来の可能性や自分の本心が見えてくるかもしれません。トピ主さん自身が納得のいく“最良の決断”ができることを祈っています。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

関連記事