「彼のここが鼻につく!」彼の態度にいちいちムカついてしまう理由

付き合い始めたときは良かったけれど、だんだんと彼の○○が鼻につくようになった……なんてこと、よくありませんか? 恋人じゃなくても職場の仲間や趣味の友だち……この人のここが苦手、受け付けない。それってなぜ起こるのでしょうか。その理由が、もしもあなた自身にあるとしたら……。

目次

あなたの中に潜む「シャドウ」が原因かも


シャドウ=影。光のあるところには必ず影がありますよね。しかも光は明るいほど、影は暗くなるはず。それが心の中にも現象として存在するのだそう。あなたが「私は明るい性格だ」と思っているのなら、その明るさに反比例するくらい暗い性格を持っているわけです。ものすごく明るい性格なら、ものすごく暗い性格を持っている。意識、無意識にかかわらず人にはそういう傾向があるのだとか。

また、自分の中の「シャドウ」は封印したくなるという法則が。
影の部分はネガティブな側面です。コンプレックスや自己嫌悪する部分と同じ。そこを自分で認識し、克服していけるのであればいいですが、なかなかそうなれないのが人間のサガというもの。見ないようにしたり、なかったことにしたり、隠したりしてとにかく封印。嫌悪の度合いが強いほど、心中深く封印しようとしますから、自分で意識することができなくなるのです。

それをまざまざと見せつけられるのが「投影」


投影というのは、自分の気持ちや感情を通して無意識に相手を見てしまうということ。例えばカップルを見て、「幸せそう、微笑ましい」と思うなら、あなたは今恋愛が充実しているんですね。でも「イチャイチャして、ムカつく」と思うのは、恋愛が充実していないから。また、同じカップルをふたりの人が見たときに、ひとりは「幸せそう」と思ったのに対し、もうひとりは「長続きしなさそう」と思うなど、人によってそれぞれ意見が違うこともあるはず。これはカップルの問題ではなく、見ている人の心が投影されたわけです。

彼の行動が鼻につくのも、別の人が見たら何とも思わないかもしれません。今のあなたがイライラしていたり、自分が奥底に封印したシャドウの部分を、見せつけられているからなのです。見たくない部分を、見せられたので鼻につく。でも封印したはずですから、自分にはないものだと思い込んでいます。だから大抵の場合、「私とは正反対の性格なのだろう」「こんな人にはなりたくない」と、まるで他人事のように思えますが全部自分なんですね。

関係がギクシャクし始めるのはあなたがきっかけ


奥底に封印してまったく見えないようにした自分の弱点、嫌いな部分を、彼や周りの人たちが持ってるわけです。あなたは必死になって遠ざけようとしたり、「ここが嫌だから直してよ」と注意します。関わりたくないと思って距離を置くこともあるでしょう。それはそうですよね。だってあれだけ奥深くに埋めたはずのものを、まじまじと見せられるのですから嫌悪感でいっぱい。しかも、自分の嫌いな部分がたくさんあればあるほど、付き合う人を変えても、どれか持っている人と当たる可能性が高いわけです。

だからこそ封印を解くというのが大事。どこまで行っても影がついてくるように、弱点を見ない場所に隠してもそこにあるのは事実。それなら封印を解いて見える場所でじっくり眺めたらいいのではないでしょうか。彼の鼻につく部分を、研究してみてください。「俺は俺は、と自己主張ばかりでうるさい」と思うなら、あなたの中に「自分の話を思う存分したい」という欲求があるのかもしれません。でもそれをしたら嫌われる→だから封印した。でも、一度自分の話をしてみたらどうだろうか、と形を変えてみましょう。意外と嫌われないかもしれませんし、心が軽くなるかも。彼の鼻につく部分も理解できて、愛せるようになれば最高です。それは自分を許せたのと同じだから。

見たくないものは見ないで済めばいいですが、視野も狭まり付き合う相手も制限されてしまいます。あれもイヤ、これもイヤと選り好みが激しいのは、あなたの中にたくさん嫌いな自分がいるのかもしれません。嫌いな人ともう少しだけ向き合ってみて。
(鈴木ナナ)

この記事を書いたライター

鈴木ナナ
関西在住のフリーライター。お酒と食べ歩き、人間観察が好き。心理カウンセラーの資格を有し、夜な夜な面白い人を探しに街へ繰り出すのが趣味。食べログ京都マスター。日本最大級の京都グルメインスタアカウント「KYOTO STYLE」アンバサダー。

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