相手に幻滅してばかりで恋愛や結婚が実らない人へのアドバイス

交際の先に結婚を見据えていると、「異性を見る目」がどうしても厳しくなりがちですよね。デートの段階で、「幻滅した」「こういう態度にがっかりした」なんて声を聞くことは少なくありません。「相手が自分を好きになってくれないから、恨み節を言っている」という人はさておき、本気で異性に“幻滅”ばかりしてしまうという人は、少々先行きが不安。完璧でないのはお互い様ですし、マッチングに対する考え方を少し変えていかないと、なかなかパートナーは見つかりにくいかもしれません。

目次

「2人で1人前」になれるかどうか、考えてみよう


異性に完璧を求めてしまうのは、幸せな関係や結婚生活をすべて「相手まかせ」にしている、他力本願な心理も原因と言えるでしょう。でも、自分だって何かしらの「いい資質」を持っているはずだし、「幸せを作り出す力」も半分は持っているはずなのです。そこでぜひ取り入れてみてほしいのが、「2人で1人前になれるかどうか?」という視点。相手がたとえ何かしらの資質を持っていなくても、自分がそれを持っているならば一緒にやっていけるだろう……などと考えるのですね。もちろん逆も然りです。

例えば、こんなことです。
・「優柔不断な人だけど、私がテキパキ決めるタイプだから、まあ問題はないかな」
・「ちょっと雑な性格だけど、私が几帳面だから、カバーすればいいや」
・「奥手で消極的な人だけど、私が積極的に誘える性格だし、まあよしとしよう」
・「料理が苦手みたいだけど、俺もそこそこできるから何とかなるだろう」
などなど。

結婚は共同作業の連続。お互いにないものを補い合える(=「相補性」)関係は、結婚生活もうまくいきやすいと言われています。恋は頭でするものではないですが、大人になると、少し落ち着いた目で「一緒にやっていけそうか」を考えて相手を選ぶ方も少なくないですよね。「生理的に惹かれない」なんて場合は無理をしなくていいと思いますが、相手に対して「少し気になる点がある」くらいならば、すぐに減点や幻滅をしてしまわずに、「補い合えるかどうか」を考えてみましょう。その上で「まあ、なんとかなるかな?」と思えるならば、あまり過度に問題視せず、相手の長所や魅力、一緒にいられる楽しさや喜びのほうを優先させてみてはいかがでしょうか。

「自分を譲って相手に合わせられる能力」は、“大人”の証!?


それに、相手に何か気に食わない部分があったときに、「幻滅した」「こういう人はダメ!」などとバッサリ切り捨ててしまうのは、“幼さ”の表れである可能性もあります。心理学者エリクソンは、結婚などの他人との結びつきにおいては、「犠牲や妥協を必要としても、その責任を負うだけの倫理的な力があること」が重要で、それこそが「親密さの用意ができている、大人の証」だと述べています。わかりやすく言えば、結婚をうまくやっていける大人になるには、「時には相手に合わせ、自分を譲ることができる能力」が必要ということです。

もちろん、「何もかも相手に合わせるべき」ということではありませんし、意見をたたかわせながら妥協点を探ることのほうが大事な場面もあります。ただ、結婚生活においては「双方」が多少なりと身を削る部分があるもので、「相手がこうならば、自分がこう合わせよう」などとある程度の“柔軟さ”は備えておかないと、円満な継続はなかなか難しいと言えるでしょう。

異性に幻滅してばかりな人へのアドバイス・まとめ


・目の前の相手をすぐに採点しない。魅力も欠点も、まずはそのまま受け止めてみる。
・その上で、自分の人間性との相性を考える。補い合えそうならば問題視しない。
・「心の成熟度」を高め、「精神的な柔軟さ」を心がける

「この人と交際したい」「結婚したい」という決意は、そう簡単に固まるものではないですよね。すぐに幻滅しては次、次、ということを繰り返していると、ひとりの相手と時間をかけて関係を築くことができないので、たくさん知り合えても、なかなか最終決意にまで辿り着けない、という人も。フリーのときは色々な異性を見ることが可能ですし、相手をすぐに「判断」せず、結論を急ぎすぎず、少し長い目で見て関わってみる姿勢も大切かと思います。思い当たる節のある方は、ぜひ上記3点ご参考くださいね。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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