男は特別感を与え、女は日常を欲しがる? カップル仲を長続きさせるには【漫画】

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何十年と生きていても異性の行動原理を理解することは、一週間後の天気を予想すること並みに難しいです。
そもそも「こういうのがうれしい」という基準がお互いに違うので、こちらがよかれと思ってやったことが喜ばれなかったり、逆に向こうがよかれと思ってやってくれたことが、さしてこちらに響かなかったり。

さて。筆者が副業で占いをやっていることは前にも書きましたが、もうだいぶ昔にある男性から相談を受けて、「そうか!」と長年の謎が解けたことがありました。

その男性は、当時40代前半のサラリーマン。仕事ではそこそこの地位についており、落ちついた頼れそうな雰囲気は、モテそうでもありました。相談の詳細は伏せますが、仕事が忙しく平日でも深夜に帰宅する彼は、同棲している20代の彼女と会話する時間が圧倒的に減っているとのことでした。

「せめてもの罪滅ぼしに、この間花束を買って帰ったんだけど、あんまりうれしそうじゃなくて……」

なるほど。たしかに彼女もうれしくなかったわけではないでしょう。でもこういう場合、女がもっとも欲しいのは、彼とゆっくり過ごす時間だったり、会話だったりしますよね。そこが満たされない限り、花をもらおうがダイヤをもらおうが、ずっと不満を抱えることになる。そのことを告げると、彼はこう言いました。

「……考えてもみなかった。花束だったらいけると思ったんだけどなー」

そのときふいに思い出しました。筆者が20代のときにつき合っていた人から言われた、こんなことを。

「何? 遊園地とか行きたいの?」
――これは休日せっかく会えたのに、部屋でダラダラしてばかりいる彼に文句を言ったとき、返ってきた言葉です。筆者は別にそんなことをしたいわけじゃなく、楽しい会話をしたり、ちょっと近所に出かけたりして、有意義な時間を過ごしたかっただけなのに。なぜ唐突に遊園地が出てくるのか。

そして気づいたのが、男性はどうもスペシャルなことをすれば、女の機嫌がパッと変わると思い込んでいるのではないかということです。
彼らは一発逆転ホームラン的な思考で、「女が不満げ=何かエンタテインメント的なことを」と思って、遊園地や花や夜景や物品のプレゼントを提案してくるのではないか。

それは純粋に喜ばせたいとの思いからでしょうし、メディアの刷り込みのせいでもあるでしょう。でももっと「気持ち的に」繋がりたいと思っている女には、その方法はあまり有効ではない。場合によっては、かえって孤独感がつのることもあるのです。

この構造は、親子に置きかえてみるととてもわかりやすいです。忙しくてほとんど会えないけれど、高価なおもちゃをよく買ってくれるお父さんと、あまり物は買ってくれないけれど、いつもいっしょに遊んでくれるお父さん。うれしいのは後者です。女は相手が自分自身に目を向けてくれている時間が長ければ長いほど、幸せを感じる。ただそれだけなのですよね。

恋愛上ではどうしてもファンタジー入っちゃう男性と、あくまでも現実面での触れあいがほしい女。このギャップを少しでも埋めるには、女も一方的にふて腐れているだけでなく、言葉をつくして相手に伝える必要がありそうです。
(アオノミサコ)

この記事を書いたライター

アオノミサコ
イラストレーター・漫画家。美容から神事、ディープスポット巡り等の漫画やコラムを執筆。著書『わがままセラピー入門』(KADOKAWA)が販売中。

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