恋人(男性)を信用できない、という人へ

発言小町に、「彼女ってなんですか?」という投稿が寄せられました。投稿者は26歳の女性。まだ付き合いの浅い彼について、謎が多すぎて理解できない、「自分は、彼にとってどういう存在なのだろう?」と不安になっている……というお悩みです。

すべてを知らないと、男性を信用できない?


トピ主さんは、「彼の休みも、休みの日に何をしているのかも知らない。聞いても言葉を濁して語ってくれなかった」と語っています。確かに、付き合っている男女であれば、このあたりのことは開示しあっているのが一般的ですが、このように相手の実情が不透明なとき、恋愛経験を重ねてきた女性であれば、まず「既婚者なのでは?」、「都合よく遊ばれているのでは?」という2点を疑うのではないでしょうか。友人の誰かがこの状況であれば、女性の友人の中に、その可能性を指摘する人もいるはずです。

遊び目的の男性に言い寄られたり、既婚者の男性に“都合のよい存在”にされそうになったり……といった過去の経験があると、女性は恋愛の始まる段階で、「遊び相手にされたら嫌だ」、「深入りして、傷つく前に誠意を見せてほしい」などの、“男性を警戒する心理”が強く働きます。過去にそういった経験がない場合でも、近年は様々なメディアで、男女の本音や心理を暴きあうような情報が氾濫しているので、「そもそも、男(女)なんて信用できない……」と感じている方も、増えてきているようです。

さてそこで、トピ主さんの彼についてですが、投稿を読むだけでは、「彼は遊び目的じゃない」とは言い切れません。どうやって知り合ったのか、という点も気になります。友人や知人を介していれば、人間性にある程度の信用はあるはず。もしも、彼の何もかもが不明瞭で、人としてまだ信用できていないのであれば、お付き合いそのものを考え直すべきかもしれません。しかし、そうではないとすれば、彼が仕事のことを語らないのには、他の可能性も考えられると思います。

例えば、「あまり他人に誇れるような仕事をしていない」と感じているために、仕事に関して口を閉ざしているのかもしれません。不況や、インターネットの普及などの状況もあり、現代は、自宅で単独で仕事をするなど、いわゆる“普通のサラリーマン”ではない生活をしている人も増えています。世の中には、胸を張って自分の仕事を語れるような人ばかりではなく、金銭を得るためには、やりたくない仕事でもやらなくてはならない、という状況もあるでしょう。トピ主さんの彼にも、そういった理由があり、「彼女にだからこそ言いたくない」、そんな心理があるのかもしれません。また、男性は、女性が思う以上に、自身の仕事について優劣感を持っていたり、「安易に意見されること」に神経質だったりもしますので、「彼女と言えど、首を突っ込まれたくない」と考えている可能性もあるかと思います。

「愛情」を育てるのを、急ぎすぎないで


また、他にも「心」の問題もあります。相手と仲を深めたいと思っているときは、一般的に、人は『自己開示(自分のことを話すこと)』を、自らたくさんするものですが、トピ主さんの彼はまだ、完全にトピ主さんに心を開ききっていないのかもしれません。トピ主さんに好意や異性としての魅力を感じ、「一緒にいたい」という気持ちはあるけれど、「信用」や「愛情」という段階まで至っていない、ということですね。

男女の仲において、性的な興味、好意、恋心などは“瞬間沸騰”して、燃え上がることもあります。しかし「愛情」や「信頼」という感情になると、やはり一朝一夕では育ちません。互いに安らぎ、楽しく、心が温まる時間をたくさん共有して、初めて相手が“かけがえのない存在”となっていく。無論、友人関係でいる期間に、これらの感情を育ててから付き合う、というケースもあります。

知り合って間もない場合は、まだその部分が育ちきっていません。いわゆる“恋愛体質”の人などは、「付き合えた」その瞬間から、相手のすべてを知ろうとするなど、関係を深めることを急ぎすぎる傾向があります。男女問わず、こういった性格の人はいますが、この“急ぎ”が、相手を逃げ腰にさせてしまっている場合があります。自分に置き換えて考えてみても、「いいな」と思う程度の異性と付き合うことにしたとして、あまり急いで親密になろうとグイグイ距離を詰められれば、少し、引いてしまいませんか? トピ主さんの彼も、「好意」という段階で、付き合い始め、「徐々に仲良くなっていこう」と思っているのだとしたら。恋人に「付き合っているのだから」と仲を深めるのをあまりに急がれたり、必要以上に疑ったりされれば、自己開示をしたい気持ちは、少し萎えてしまうかもしれませんね。

女性が「好き」を貫くには、強さが必要


もう1つ、投稿を読んで感じたのは、トピ主さんがこの恋愛を辛いと感じているのは、「価値観や考え方が合わない」ということよりも、「自分のほうが彼のことを好きで、同じくらい愛されている、と思えないから」ということが大きな理由ではないか、ということです。以前の記事でもご紹介しましたが、女性は非常に「不安になりやすい」心理傾向があるので、女性側が「相手に愛されない」と感じながらお付き合いをするのは、非常に大変なことです。寂しくて、何かの拍子に感情的になったり、自ら関係を壊すような言動をしたりもしやすいです。トピ主さんは、本当は「自分を愛してくれて、安心できる関係がいい」と心の底で感じているのかもしれません。もしそうであれば、他の男性を探したほうが、望まれるような“幸せな結婚”には辿り着きやすいと思います。

しかし、「それでも、今の彼が好きだから、付き合う」と決意されるのであれば、精神的に強い女性になることが必要です。彼のほうから「そうしたい」と自発的に心を開いてくれるまで、こちらから「何かをしてほしい」とは決して望まないこと。彼のことがどんなに好きでも、生活の中心には置かず、彼の連絡を待つような“彼中心”の生活はしないこと。普段は自分の好きな日々を送り、彼と会えたときには、その時間をめいっぱい楽しむことだけを考えること……など。こういったことから、まず心がけてみてはいかがでしょうか。これらを実行するには、“自分を律する強さ”が必要です。しかし、「大好きな人と付き合えていることを喜ぼう」、「彼にもっと好きになってもらおう」、「彼が一人じめしたくなるような素敵な女性になろう」……そんな風に考え方を変えてみれば、決してできない努力ではないかと思います。「半年間は頑張ってみよう」などと、期限を決めて努力してみるのも良いかと思います。

トピ主さんの変化で、「明るく健やかな好意」が彼に伝わっていけば、今後少しずつ、彼の態度も変化してくるかもしれません。「想いを貫こう」と決意するのであれば、ぜひ前向きな気持ちで頑張ってみてくださいね。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事多め。発言小町の相談コラム『恋活小町』担当。文芸・カルチャー・エンタメ方面を日々遊歩しております

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