『条件』や『レベル付け』で、恋を遠ざけていませんか?

発言小町に、「独身女性はレベル高いのに……」という投稿が寄せられています。トピ主さんは女性。婚活中の友人たちが、皆「合コンやパーティー、相談所などを見ると、女性のレベルは総じて高いのに、男性は条件が低い方やルックスがよくない方が多い」と述べるが、実際はどうなのか、という疑問です。

「ステレオタイプ化」して、異性を見ている!?


新しい人と知り合い、これから仲良くなろうという段階で、人は相手の情報を得ようと色々な会話をします。そして、例えば、「大学で教授をしています」と聞くと、頭のなかで、「堅物に違いない」とか、「研究にしか興味がなさそう」といった相手の人物像の“推測”をしたりもします。1つの情報を得ると、別の特性を想像で付加し、相手像やイメージを、頭に描いていくのですね。

これは、心理学で『暗黙のパーソナリティ論』と呼ばれ、人間関係を作っていくのに、ある程度は役立っています。他人を1から理解していくよりも、効率的だからです。こういった、対人関係での「印象形成」を助けるものの1つに、上記の職業や学歴などのような、いわゆる“社会的カテゴリー”による「ステレオタイプ化」があります。ステレオタイプ化とは、例えば、アキバ系=オタク、アジア人=勤勉といったように、事象を単純化・画一化することで、一定のイメージを植え付けることを指します。

しかし、ステレオタイプ化には必ず『偏見』が伴います。相手を単純化して、すばやく簡単に理解しようとする分、早とちりや、実像とは違った誤解も生まれてしまうのですね。冒頭の例で例えるならば、大学助教授にも堅物ではない人はいるでしょうし、恋愛に奔放な人だっているはずです。こういった、ステレオタイプ化された偏見は、日常の色々な面に存在します。B型だと聞くと、「自己中心的なのだろうな」と感じたり、「二度、離婚をしまして……」などと聞けば、人間性に何か問題があるのかと推測したり。世間のイメージや、自身の過去の経験からも、多少なりの他人に偏見を持ってしまうのが人間の心理ではあります。

結婚を急げば急ぐほど、「ステレオタイプ化」された情報に頼ってしまう!?


さて、上記を踏まえた上で、トピ主さんのお友達の言う、「男性のレベルが低い」というのは、「ステレオタイプ化された情報」だけでのみ、異性を判断しているから……という可能性を感じました。もちろん、収入や職業、外見など、とにかく「皆に自慢できるような相手でなくては」という基準で、異性を選ぶ人も少なからずいます。異性の“ブランド志向”とでも言えば分かりやすいでしょうか。その自覚がある方は、自分や世間のお眼鏡にかなう相手を探し続けるほか、ないかもしれません。

しかし、元々はそうでない女性でも、適齢期になると、パートナー探しを急ぐあまり、こういった、「ステレオタイプ化された情報」に頼りやすくなってしまうのも事実です。判断材料が不十分な段階で、異性を判断する必要があるからです。例えば、職業を知っただけで、「お医者さんなら常識もあるだろうし、結婚相手には間違いないはず」と判断したり、逆に、大卒ではないと聞いただけで、対象外としてしまったり。人間の心理上、ある程度はそういった情報を意識してしまうのは仕方ありません。しかし、「他人に偏見を持ちにくい人」は、こういったステレオタイプ化に際して、意識的にコントロールをしている、ということが指摘されています。1つの情報を得ても、相手を「○○に違いない」とは決めつけず、意識的に「この人は○○でないかもしれない」と考えてみたり、目の前の相手がどんな人か、自分の目で理解しようと努めるのです。

相手を条件だけで“推測”し、イメージ(偏見)を持って異性を判断するのは、素敵な生き方をしている男性や、相性の良い方と知り合う機会を、自ら遠ざけているようなもの。適齢期になると、無意識に相手を条件で見てしまったりもするので、「偏見を持たないでいよう、ステレオタイプ化された情報だけで異性を見るのをやめよう」、と意識しているくらいが丁度いいのではないでしょうか。

頑張りすぎる、現代女性たち


また、結婚を“市場”で考えるのであれば、一般的には、女性は「美しさ」や「若さ」、男性は主に「経済面」で価値が決まるとされています。最近は、年齢を重ねても若々しくキレイな方は本当に増えていますし、外見だけでなく、料理やお稽古ごとを熱心に行って“自分磨き”をしたり、精神的にも経済的にも自立している女性も増えています。現代女性たちは本当に頑張り屋な人が多く、「素敵なパートナーを見つけるため」にも、様々に努力して頑張っています。そのために、「私たちはこんなに頑張っているのに、男性は努力が足りないわ!」「レベルが見劣りする!」などと感じてしまうのかもしれません。雇用の問題もあり、経済格差も生まれ、昔に比べれば余裕がない男性層が増加しているのは事実です。外見も、女性に比べれば無頓着な方は多いかもしれませんね。しかし、恋愛相談をたくさんして感じるのが、最近の男性たちは、恋愛では向上心を持ったり、無理をしようという方が少ない、ということ。「ありのままの自分を受け容れてくれる人」を探している男性が多く、出会いを増やす努力は多少したとしても、女性のように“自分磨き”という方向には、あまり意識が向かわないようです。

さらに、「ありのままの自分」で彼女ができない、となると、自分の趣味の世界に夢中になったり、アニメやアイドルなどで満足したり、生身の女性との恋愛に興味を向けなくなる、という男性も少なくありません。そういう意味では、恋愛・結婚の市場で、男女の需要と供給が成り立たなくなっている一面もあると言えるでしょう。お手軽な恋愛ごっこは氾濫していても、普通の恋愛や結婚がしにくくなってしまった時代なのかもしれません。

それでも、今この時代に適齢期を迎えている女性たちは、結婚を望む以上、相手を見つけていく必要があります。「独身男性はレベルが低い」などと一蹴しているばかりでは、“レベルが高い”と思える男性を探してさまよい続けるか、条件の良い男性の愛人になるか、一生独身で生きていくか、という選択肢になってしまいます。……となれば、男性を「条件」だけでレベル付けし、否定的に判断するより、それらを肯定的に捉えてみたり、良いところを探すように意識を変えたほうが、きっと恋愛や結婚には近づけるはず。

そのために、まずは「偏見や、ステレオタイプ化された情報だけで、異性を判断するのをやめよう」と意識的に心がけること。そして、恋愛や結婚のために必要以上に“自分磨き”するのではなく、「ありのままの私で、きっと素敵な相手が見つかるはず」と信じること。この2点を意識して、パートナー探しに取り組むことをおすすめします。先行き不安なニュースばかりの中で、「できるだけ『条件』の良い人と結婚して、将来の安定を得たい」と感じる女性心理も十分に理解できますが、あの夏木マリさんもお気に入りだと語っていた『上見て働け、下見て暮らせ』という格言のように、今の自分や環境に満足・感謝をし、結婚もその延長線上にあるもの、くらいに考えることも必要なのかもしれません。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事多め。発言小町の相談コラム『恋活小町』担当。文芸・カルチャー・エンタメ方面を日々遊歩しております

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