オシャレすぎる男性って引かない?

最近特に感じるのは「小物使い」の上手さだ。冬の間は、女子並みにスカーフ使いの上手な男子をよく見かけ、舌を巻いたものだ。昔から男性のお洒落は「靴」「時計」と決まっていたが、最近ではバッグや財布にもこだわる。

このコラムの相方である綾乃は、知り合いの男の子の進学祝いに「財布」をリクエストされたそうだ。何でも、アウトドア系のブランドのカジュアルな財布がお目当てらしい。街を歩く男子高校生のポケットに、ヴィトンの財布がちらりと見えて、驚いたこともある。

一昔前までは、ジーンズにTシャツが当たり前。チノパンにポロシャツなんていう、通り一遍の男子ファッションに「もうちょっと気を使えば素敵なのだけれど」と、突っ込みを入れていた時代は遠い過去。

アクセサリーもつけずに出掛けた先で、「男子に負けている」と敗北感を味わったことも幾度となくある。

男性のオシャレは今に始まったことではないけれど……


男性もお洒落になった時代は、悪くない。ダークカラーの上下に身を包んで、無表情のまま電車に乗っている男子を見るよりは、キレイなさし色のバッグを小粋に抱えている男子を観察するほうが、断然外出も楽しくなる。

男性のお洒落は、いまに始まったことではない。近世初頭の絵師「岩佐又兵衛」の絵巻物を見ると、白地に草花の刺繍をした着物に、朱色の派手な袴を身につけた牛若丸が躍動している。生命感あふれる出で立ちだ。

でも、これは男子に遅れをとった女子のひがみに聞こえるかもしれないが、あえて言いたい。

「オシャレ過ぎる男性って引かない?」

他にやることないの?


先日、帰宅ラッシュにはまだ早い夕刻、私鉄の車内に座って、ふと前の席を見ると、30代とおぼしき男性が目に入った。

紺と白のスッキリとしたストライプのシャツに、ネイビーのジャケット。濃いベージュのピッタリとしたパンツは足首が見えるクロップドに近いデザインで、イタリアンなデザインの明るいベージュの編み上げ靴は、ピカピカに磨かれていた。

靴下は……ない。素足に革靴だ。石田純一か。

彼は手に「メンズ・クラブ」を持ち、熱心にページをめくっていた。スキがないほど決めすぎてもいない。お金もかけすぎていない。でも、顔に書いてある。「オレって、ファッションセンスあるでしょ?」組んだ足に輝く素足の靴がまぶしい。完璧である。

でも、女なら……引く。

だって、ちょっと寄ってしまったZARAで手に入れたカーディガンなんかを着て行ったら「なにそれ?」と突っ込まれそうだから。自分の体型を知り抜いて、生地や素材にこだわり抜いて、吟味したものしか身につけない。そんな男性とデートしたり、一緒に歩いたりするのは、気が重い。

一度くらいなら、何とでもなるかも知れないが、こちらのファッションを値踏みされそうで気が抜けない。通勤電車の車内でお洒落の研究に余念がないのを見ていると「他にやることないの?」とつぶやきたくなるのは、私だけだろうか。
(初音/初音と綾乃)

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