「若者の恋愛離れ」の理由は恋愛バリエーションの広がりにある

「若者の恋愛離れ」その活字をなんど見かけたことか。巷にはその原因についてのたくさんの憶測が流れ、マスコミでも騒がれていますね。私も考えずにはいられない1人で、日々模索中でありました。

そんな中、先日、社団法人ASブランディング機構の主催による「未婚化対策研究会」に、理事長で離婚式マナー講師をされている田中あづみさまからのお誘い頂き、参加して参りました。世情の動きを把握して置きたいのはもちろんのこと、未婚者が増えている原因を自分なりに探究してみたいことと、ゲストとして呼ばれている離婚式プランナーの寺井広樹さまのお話しを聞いてみたかったからです。

会で興味深いお話しを聞くことができた私は事務所に帰り、早速今まで調べた資料や新しい文献などを重ね合わせながら日本の家族形態や結婚形態、離婚率などについて調べてみました。そして、調べて行くうちに、未婚や離婚問題以前の『若者の恋愛離れ』の要因として考えられる自分なりのある考察に辿り着いたのです。

今回はその考察とはなにか?を、順を追ってご紹介させていただきます。離婚式については別の記事にてご紹介させていただくとして、まずは日本の家族形態の歴史から。

「核家族」は古くからの日本の家族形態


現代社会は核家族化が進む問題が注目を浴びていますが、この「核家族」化が戦後に広がったとの認識は少々誤りがあるらしく、日本はもともと古くから長男が残り次男以下は独立するという「直径家族」が多数派であり、戦後の核家族化とは、それまで親元に残っていた長男も独立して核家族を作るという傾向を表したものであるとのこと(出典:ウィキペディア)。

日本の場合、核家族率そのものは1920年に55%とすでに過半数を占めており、1960年代に急激に上昇したものの、1975年の約64%を頂点としてその後は徐々に低下し始めているそうです。

1975年以降、単独世帯やシングルマザー&ファザー世帯が急増している


1975年から核家族が減少傾向になった背景には、医療の発展により平均寿命の長寿化が進み、特に高齢者の単独世帯が急増したことが関係しています。

厚生労働省のホームページにリンクされている厚生労働白書の総務省統計局『国勢調査』と国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計」によると、「夫婦2人のみ」の世帯も増加傾向にありますが、「夫婦と子」の世帯は減少傾向にあり、反対に「ひとりの親と子」のシングルマザーやシングルファザー系の世帯が増加傾向にあるようです。つまり、超高齢化社会へ拍車がかかっていると同時に、離婚率も上がっているということですね。(出典:厚生労働白書 第3節 家族・職場・地域社会などとの関係の変化

幅広い年代層に恋愛活動が広がりバリエーションも豊富に


少子化による子どものいない夫婦2人と、離婚によるひとり親と子のシングルマザーやシングルファザー世帯が増えているのであれば、当然、男女の恋愛市場の恋愛形態にも連動して変化が見られるようになるでしょう。医療技術の発達により人間の寿命が延び、文化的な営みを心身ともに末長く謳歌できる余裕が生まれれば、幅広い年代層に渡り恋愛活動の場が広がっても不思議ではありません。つまり、「恋愛は若い世代だけの特権ではなくなってきた」と云えるということです。

ただし、それは恋する感性を磨く活動に限りという範疇のお話し。純粋に生殖可能な活動期間という観点から見れば、やはり年を重ねれば重ねるほど出生前や出産時、出産後のリスクは男女ともについてまわるようになります。生物学的に子孫繁栄の期間が限られている女性も、出産時のリスクが医療技術により軽減されたかのようにも見受けますが、出産するのは女性自身のカラダです。精神的にではなく、身体的な面で考えれば間違いなく若い方が良いのです。

恋愛は若いうちにしかできないという風潮は、そんな原始的な生殖可能範囲に則った表現であったと考えられます。それゆえ、「若者の恋愛離れ」にフォーカスが当たり、その話題に関する記事も巷に溢れるようになったのでしょう。ですが、恋愛が若い世代のみの特権ではなくなり30代~40代になっても元気に恋愛活動が繰り広げられているのなら、恋愛離れというより単に恋愛市場の需要や供給の幅が広がり、恋愛をするカップルのバリエーションも増え、恋愛対象が若者以外にバラけてきただけともいえます。また、若い世代の方々は時代の流れを敏感に察知すること長けていますから、恋愛の快感を上回る情報化社会の快感の流れに心奪われ、恋愛がそっちのけになっても不思議ではありません。


女性の社会進出が増進すればするほど、なかなか結婚できない!?


女性の社会進出が増え、男性との出逢いも増えて恋が芽生えるチャンスが増えたとしても、それが男女の仲を末長く続くことにはつながりません。なぜなら、「恋する衝動」は男女を結びつけるシステムであり、男女の仲を長続きさせるためのシステムではないからです。恋と愛情育む結婚のステージは別もの。「恋は衝動」ですが、「愛は理性」です。女性の結婚適齢期の年齢が上がっているのであれば、当然、男性の結婚適齢期……といいますか、男性が結婚したいと思える年齢が上がっていると考えなくてはなりません。女性が自分の年齢にばかり意識を集中させて早く結婚したいと願っていても、肝心のお相手男性も結婚したいと思える年齢の平均が上がっているのなら、ますます女性は男性によって結婚を待ちぼうけさせられることになりますから。

基本的に男性はできることなら結婚にしばられたくない性です。私のところに寄せられるお悩みにも、恋や同棲はできても男性となかなか結婚できないと悩む女性が後を絶ちません。今は男性ではなく女性が男性と愛を育みにくい時代といっても言い過ぎではないのです。

いかがでしたでしょうか?以上のことは私の考察に過ぎませんが、「若者の恋愛離れ」を若者以外の世代に目を向け違う視点から見つめてみてもいいのではないかと思い、お伝えさせていただきました。

今はあえて恋愛から距離を置く人も増えています。人間の理性はもともと本能を活かすために機能するはずですが、私が思うに現代の人々は理性の機能が優秀になりすぎてしまったように感じます。今の恋愛市場は、需要やバリエーションが広がったことにより年代を超えたライバルが増え、相手に高い理想を望む人々が増えています。その試練多き恋愛市場で戦って疲れるより守りに入り、防御力を固めて無理しないほうが楽しく生きられることに、早い段階から気づいているのでは?とさえ思います。それでも恋愛のない人生は空しいでしょう。

恋は魅力合戦。愛は組み立て合戦。魅力を競い合い相手を魅了させて恋で落とし、自分の愛の城を組み立て築きあげることが基本です。自分に合った恋愛市場の大きさ(許容範囲)や深さ(攻略方法)を知れば、そう難しくないかも。

あなたは「恋」や「愛」とどう向き合いますか?
(荒牧佳代)

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