娘にとって母は敵か? 味方か? ディズニー/ピクサー映画「メリダとおそろしの森」母と娘の葛藤と絆

やってくれました。ディズニー/ピクサーさま。いまだかつて『母と娘の葛藤と絆』に着目したアニメーション映画があったでしょうか。なかったと思います。これまでは恋愛が絡んだヒーロー・ヒロイン主体の作品か、家族や友との絆の大切さをテーマとして打ち出した作品が歴代の栄えある作品として名を連ね、少年少女の子どもから大人へと成長遂げる段階をドラマティックに描いていていましたが、今回の作品はその「子どもから大人へと成長する段階」のもう少し深いところまでクローズアップし、『母と娘の葛藤と絆』に焦点をあてています。そういう意味でも今回の映画「メリダとおそろしの森」は、数ある作品の中でも異彩さや斬新さが際立っているといえるのではないでしょうか。

ストーリー


スコットランドのとある王国。幼い王女メリダは、父親のファーガス王から、誕生日に子供用の弓矢を送られる。両親からの愛を一身に受け、すくすくと育ったメリダは、やがて自由を愛する王女メリダとして活き活きと成長を遂げていた。だが、母ら毎日のように厳しく躾けられる王家の伝統を嫌い、娘に気品と優美さを求める母としばしば対立する。ある日、“鬼火”に導かれて森の奥深くの魔女の家にたどり着いたメリダは、「自分の運命を変えて欲しい」と魔女に頼みこむ。だが、太古の昔より、森の魔法を人間が使うことはタブーとされていた。メリダの願いを聞き入れ、魔女が呪文を唱えた時、平和だった王国は恐ろしい呪いにかけられてしまう。果たしてメリダは王国と愛する家族を災いから救うことができるのか?すべての謎が明かされる時、メリダは森に秘められた自分の運命を知る……。

恋愛科学的解説つき鑑賞のツボ6つ


ツボ(1)→ AKB48の大島優子さんによる日本語吹き替え版の完成度の高さ
自由を愛し、好奇心旺盛な活発さと、王女としての自覚に目覚めて成長するひたむきなメリダの姿が彼女のイメージにぴったり!ということから起用されたとのこと。彼女は本作でハリウッド映画の声優に初挑戦。ですが、初挑戦とは思えないほどの完成ぶりで、心にするすると入ってくる彼女の一言一言に感情移入してしまう女性は凄く多いのではと感じました。

大島優子さん:「大好きなディズニー/ピクサー作品に参加できるなんて夢にも思っていなかったので、すごくうれしいです。初めてのハリウッド映画でのお仕事にプレッシャーもありますが、みなさんに勇気と感動を届けられるように、全力でメリダを演じたいと思っています。ぜひ楽しみにしていてください!」

ツボ(2)→ イライラしてしまう親への反発とハラハラする冒険心と勇気
おそろしの森というと少しおどろおどろしさを感じさせるかもしれませんが、その点はまったくといって良いほどありません。一番注目すべきシーンは、誰もが一度は経験する両親への「感謝」と「反発心」が葛藤するシーン。思春期の自我の目覚めとともに生じる「両親へ感謝の思い」と「反発する思い」の相反する感情が真っ向からぶつかる様を、愚っ直なまでに明朗活発に生きるメリダの可愛らしくも勇敢で不器用な生きざまを通して見事に描かれています。

生理的に襲う自我の目覚めや衝動は、自分でコントロールするまでに時間がかかります。また、ひとりではストレスがたまるばかりで到底コントロールできない代物です。言い換えれば、周りの人との関わり合いなしに自我のコントロール能力はつかないとも言えるのです。ですから、この時期にどう人と関わりどう接しどう学ぶか? は自分の人生の行く末を左右すると言っても言い過ぎではありません。自分の力を過信してやり過ぎると森の呪いのように必ずしっぺ返しがきます。それでもメリダは勇気をもってその難関を突破しようとします。自分を冷静に見つめながら、周囲の者との関わりに感謝をし、大切にする。そうして社会性を学び、人との絆をつくれる大人になって行く。メリダのよう一度や二度自分で体験して頭をぶつけないことにはなかなかわからないことですが、母を自分の敵とするか味方とするか? は、結局は自分次第だということに気づくかどうかでしょう。両親の愛あっての自分だということにメリダがどう気づき成長して行くのか? 女性の皆さまなら劇中のメリダの気持ちに共感したり、昔の自分を思い出したりしながら楽しく鑑賞できると思います。
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