恋人に「ここを直して」と言うのは欲張りですか?

発言小町に「彼に欲張りと言われました。」という投稿が寄せられました。トピ主さんは29歳の女性。2年付き合い、半年前から同棲をしているという彼に「ここを直してほしい」「こうして欲しい」といった要望が幾つかあり、それらを伝えて喧嘩になってしまうことが時々あるそうです。トピ主さんは、「どうでもいい人なら言わないが、大好きだからこそ話し合いたい」と考えているものの、彼のほうは“ダメ出し”をされているように感じると反論。トピ主さんは欲張りだ、とも言われたそうです。相手のすべてを受け容れるのが理想なのは分かっているが、本当にそんなことができているカップルはいるのか?……というご相談です。

彼女には「ありのまま」を好きでいてほしい


まず、今回の問題で見えてくるのは、トピ主さんは彼に「意見」をしているつもりでも、彼はトピ主さんに「非難」されていると感じている……というすれ違いです。一般に、男性は「何かができない」と指摘されることを、ひどく嫌います。女性にもそうした方はいますが、恋人に何か意見や指摘されたとき、女性の場合は比較的、落ち込んだり反省したり、という傾向があります。このあたりの男女差は社会的な立場や、性役割的なものの影響もあるのですが、とにかく男女間には、一般的にこうした違いがあることを、ぜひ覚えておいて下さい。

彼がトピ主さんのことを、「お前は欲張りだ」などと批判し、怒った態度を見せたのも、おそらく内心では「批判や非難をされた」ように受け取り、「自分の立場やプライドが脅かされるのではないか」と感じたための、無意識の“防衛本能”だと考えられます。職場や友人間などでは、誰でも大なり小なり、批判されることはありますし、大の大人であれば、多少批判されたくらいで傷ついている暇もないでしょう。しかし、誰でも、「恋人にだけは、自分の味方でいてほしい」と願うもの。男性は特に「ありのままの自分を受け容れてほしい」という思いが強く、「自分のことを思って意見してくれている」と理解できれば受け容れることもありますが、基本的には、恋人に「批判」されることを好まない方が多いです。

また、トピ主さんが頻繁に「あそこを直してほしい、ここを直してほしい」は言っていることが、彼にとっては「今のあなたでは不満足です」というメッセージに伝わってしまっている様子。彼が、意見され続けることへの我慢が限界に達すれば、「そんなに俺が嫌なら、他の男にすれば?」などと言われてしまうかもしれません。普段は何を言われても穏やかな態度だった男性が、ある日突然、感情を爆発させてキレたり、心を完全に閉ざしてしまい、修復不可能になったりするケースもあるのです。

意見の「伝え方」に工夫を


さて、とはいえ、トピ主さんも書かれているように、「全く不満がない男女関係」というのは、多少理想的な話でもあります。現実には、お互いに相手に意見したいことがあるでしょうし、一緒に生活をしていれば、色々と譲歩しあう必要も出てくるでしょう。どうしても相手に意見を言う必要があるときは、「伝え方」に工夫をしてみることが有効です。

具体的に説明していきますね。まず、女性は意見を伝えたいことがあるときに、話し始めから“批判的”な切り出しをしがちな傾向があります。例えば、(1)「今朝、なんでゴミを出してくれなかったの!?」といった言い方です。そうではなく、こんな言い方に変えてみて下さい。(2)「今朝、ゴミを出してくれなかったでしょ? 私はそのことで怒っているの」。細かな違いですが、前者(1)の言い方だと、男性は「ゴミ出しを忘れるなんて、だらしない」=「自分という人間を否定された」と解釈し、自分への批判と感じてしまいがちです。女性はゴミ出しを忘れたという「行為」について指摘したいだけなのに、男性には「性格」や「人間そのもの」を否定しているように聞こえてしまう。こうなってくると、男性はプライドをかざして防戦体制に入り、素直に女性の言い分を受け取らなくなります。怒りの態度を見せ、激しい口論に発展してしまうこともあるでしょう。

(2)の言い方にすれば、「ゴミ出しを忘れた、という“行為”についてのみ不満」ということが相手に伝わるので、余計な言い争いをしなくて済む可能性が高くなるはず。もし、女性が既に意見を言ってしまった後で、「今、彼自身を否定しているように言ってしまったかも……」と気付いたときは、「言い過ぎた」と謝るか、「相手への批判」ではない方向に会話を修正していきましょう。男性の側も、条件反射で反論してしまい、「今、防戦体制に入ってしまったかも」と気づいたら、これ以上余計な口論にならないよう、「相手が何について指摘したいのか、意見をしたいのか」を、なるべく冷静に受け止める努力をしてみて下さい。男女互いに歩み寄りができれば、不要な口論はかなり減らせるかと思います。

「居心地の悪い関係」は続かない


また、トピ主さんが、彼に「ここを直して欲しい」と頻繁に思ってしまうのは、「恋愛」や「彼との2人暮らし」に気持ちが向きすぎている可能性も考えられます。同棲して半年、一緒に生活をしてみて気付いた点が色々とあるのかもしれません。しかし、この調子が続けば、2人の暮らしは、彼にとって息の詰まるもの、居心地の悪いものになってしまうでしょう。将来は結婚も視野に入れているとのことですが、トピ主さんが「今よりも2人の関係を良くしていこう」などと意気込み、このまま理想に向けて突っ走っていけば、彼はそれに付いていけないと感じてしまうかもしれません。それよりも、「多少は不満もあるけど、好きな人と暮らせて私は幸せだなぁ」という満足感や、「自分にも欠点はあるけど、彼はそれを受け容れてくれていて有難いな」などと感謝を覚える習慣を、是非つけてみて下さい。無論、「彼が気になるところを直してくれないなら、別れてもいい」とか、「本来、相性の悪い相手なのかも」などと思うのであれば、話は別です。

他にも、交際関係でケンカが頻発するようになる際、いわゆるマンネリというか、「安定した恋愛」が物足りなくなって刺激を欲しているだけ、というケースもあります。トピ主さんも、多少気になることがあっても、「恋愛」からちょっと目を反らして、新しい趣味を持つとか、積極的に出かけて友人を増やすとか、彼以外のところで気持ちを発散する時間を作ってみると、不満を感じる頻度も減ってくるかもしれません。

恋人関係は、余計な気遣いが要らず、言いたいことを言えるからこそ、居心地がいいものではあります。しかし、互いが思うままに振る舞いすぎて、すれ違いが積み重なっていくと、お互いに心が疲弊し、いつしか相手と話したくなくなったり、愛情が冷めてしまったりすることもあります。トピ主さんも、彼に「欲張りだ」と言われたことは黄色信号だと思って、一度、上記のようなことを考えてみて下さい。大事にしていきたい関係だからこそ、コミュニケーションには多少の工夫や努力も必要だ、ということを、ぜひ心に留めておいて下さいね。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事多め。発言小町の相談コラム『恋活小町』担当。文芸・カルチャー・エンタメ方面を日々遊歩しております

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