新入社員は、利休に学べ!? 仕事に活きる「サービス精神」とは

5月に入り、本格的に新年度の体制がスタートし始めている時期かと思います。先日、新入社員の方々とお話をする機会があったのですが、「経験も知識もスキルもないし、色々と失敗ばかりで……」なんて声が幾つか聞かれました。

どんな職種であれ、身につけておいて損はないと言われるのが、「周囲や仕事相手を喜ばせたい、喜んでもらえるように」という“サービス精神”。誰だって、“気持ちよく仕事ができる相手”と一緒に仕事をしたいもの。相手のことを考えて物事を進められる人は、どんな場所でも重宝されます。「できること」や「やりたいこと」という視点で仕事に取り組むのも大切ですが、それらがまだ未熟ならば、まずは、「相手に喜んでもらえる仕事の仕方」をしてみよう‐‐。こんな心構えで取り組んでみると良いかもしれません。

千利休が説いた「サービス精神」の基本


そこで今回、ご紹介したいのが、茶道の神様、千利休の言葉。「おもてなしの心(=サービス精神)」について教えてください、と言った弟子に対して利休が答えた、『利休七則』という心構えをご存知でしょうか。具体的には以下のような内容になります(一部要約)。

利休七則
【1】 相手の立場に立ち、気持ちを考えて行動せよ
(原文)茶は服のよきように点て (直訳)お茶は相手の飲みやすいように立てろ

【2】 準備は段取りよく。ツボをおさえて無駄を省け
(原文)炭は湯の沸くように置き (直訳)炭でお湯を沸かせるのは時間がかかる。上手に炭を置くことが要

【3】 物事の本質を汲み取り、それをシンプルに表現せよ
(原文)花は野にあるように (直訳)自然の尊さをそのまま簡潔に表現せよ

【4】 相手が快適に振る舞えるよう、自分なりの工夫を最大限にせよ
(原文)夏は涼しく冬は暖かに (直訳)涼しさや温かさを感じられるような空間を作れ(当時は空調のない時代だったため)

【5】 時間に余裕を持って動け。他人の時間も大切にせよ
(原文)刻限は早めに (直訳)早めの時間感覚を持て

【6】何が起こっても柔軟に対応できる、心構えと準備をしておけ
(原文)降らずとも雨の用意 (直訳)不測の事態への準備を怠るな

【7】 同僚や仕事相手全員に、敬意を払え
(原文)相客に心せよ (直訳)同席者全員に心を配れ

まとめると、入念に準備をせよ、相手の立場に立て、人を待たせるな、関わる人全てに敬いの心を持て、その敬意を形に表せ……等、そうしたことがサービス精神の基本だ、と説いたのですね。しかし弟子は、この七則に対し、「こんな普通のことは知っています、もっと特別なことを教えて下さい(要約)」と言ったそうです。すると利休は、「これを十分にできるようになれば、私はあなたの弟子になりましょう」、と返答。要するに、頭で分かっていても、これらをしっかり“実践”していくのはどれだけ難しいか、それを利休は説いた……ということですね。

特別なスキルを身に付けることも大切ですが、仕事の色々な場面で、こうした当たり前のことを意識し、実践することは、確かにかなり難しいもの。利休の言うとおり、これが完璧にできるようになれば、立派な一人前の社会人だと言えるかも。新入社員の方のみならず、中堅の私たちも時々思い出して気を引き締め直したい、基本精神だと感じました。よければぜひご参考下さいね。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事多め。発言小町の相談コラム『恋活小町』担当。文芸・カルチャー・エンタメ方面を日々遊歩しております

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