もう彼氏から“女”として見られていないと思ったら!? 『31年目の夫婦げんか』

「もし誰かと付き合ったら、いつまでも恋人同士のような状態でいたい!」そう思っている方はきっと少なくないはず。しかし、交際歴の長い先輩方にその理想をぶつけてみると、大抵言われるのが「付き合いも長くなると、相手の事は空気のような存在になるもんだよ。」

空気……無かったら死ぬけど、日常はその存在を意識する事はない…ってこと?

果たしてこの状態を喜んでいいものか。最初は相手にとって”特別”だった私が、だんだん意識されなくなるって…それは、”女”として見られなくなるという事にはなるまいか?(←誰?)

今月26日より公開される『31年目の夫婦げんか』は、まさに女として見られなくなってしまった妻が、夫との夫婦愛を復活させるべく、最後の手段に出るハートフルなコメディドラマだ。

ストーリー


妻のケイ(メリル・ストリープ)は、結婚31年目の主婦。根は優しいが頑固者の夫アーノルドとの会話は以前に比べてすっかり減って、確実に”女”として見られていないことを痛感する日々。そんな生活に耐えられなくなったケイは、一念発起。自身の保険を解約して、高額の”夫婦愛を見つめなおす”あるセラピーに申し込む。最初は大反対だったアーノルドは渋々そのセラピーに参加するも、バーナード医師(スティーヴ・カレル)のセキララに質問に猛反発。果たして2人は夫婦愛を取り戻すことができるのか?

手がけたのは『プラダを着た悪魔』の……!


本作を手がけたのは『プラダを着た悪魔』のデヴィット・フランケル監督。そして、『プラダ……』では、冷徹な敏腕編集長を演じ、近年は”鉄の女”サッチャー役でオスカーを獲得するなど、カリスマオーラNo.1のメリル・ストリープが本作では夫の愛を取り戻したい一心の健気な普通の主婦を好演。夫の行動に一喜一憂する繊細な演技力に、思わず涙……&そしてあまりのキュートさに笑いも。

夫のアーノルド役には、日本では缶コーヒーのCMでもお馴染み、同日公開の『終戦のエンペラー』でマッカーサー元帥を演じているトミー・リー・ジョーンズ。彼もまたアカデミー常連の名俳優にして、本国アメリカよりも、日本にこそ「こういう旦那いる!!」と思わせるほど、仕事熱心で妻の事をほったらかしな中年男性をとことんリアルに演じている。

観客の反応は……


すでに試写会などでご覧になったお客様からは、「アーノルドがリビングでゴルフ番組を見ながら寝てしまう姿は、うちの夫と全く同じ。」「まるで私たち夫婦を見ているようだった。」等、主演の2人を他人事とは思えない方が多数(いいのか、悪いのか……苦笑)、(特に女性から)深い共感を呼んでいるようで、某試写会でのアンケート結果では満足度が97%という高評価。ちなみに、私が試写室で拝見した時には、隣のロマンスグレーの男性が号泣されていて、その事に何だか感動してしまい、もらい泣きしそうになってしまった。個人的にはぜひ男性もご覧になってみてほしい。

さいごに


本作は『31年目の夫婦げんか』というタイトル通り、熟年カップルの物語ではあるけれど、たとえ付き合いの浅いカップルでも勉強になることがいっぱい。付き合い始めた頃は相手の全部を知りたいと思うけれど、傍にいる事が当たり前になってしまうと、ついつい居心地の良さに甘えてしまって、相手の心を知ろうという気持ちが徐々に薄くなってしまう。その事がお互いの心を離していく危険性もあるんだなぁと実感。大好きな相手と長く続けていきたいと思う方は、ぜひこの夫婦からお互いを愛し合う術を教えてもらって。そして、「もはや彼氏は私を“女”と見てないかも……」と危機感を募らせている方は、バーナード医師のようなセラピストを探すか、本作を一緒に観るかいずれかで打開策を(笑)!
(mic)

この記事を書いたライター

mic(ミック)
ねこ女優・シネマスタイリスト。コラム執筆、TV・ラジオにて様々な映画を紹介。舞台挨拶や来日記者会見のMCも。一方、女優としてひとり芝居や映画出演も

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