眠れない夜はある!? 漠然とした「不安」を減らす方法

大人気ドラマ『あまちゃん』のなかに、「1年間、都会へ失踪した母親」という人物が登場します。地元の名士の妻で良妻賢母、裕福で何の悩みもなさそうに見られていた彼女も、心の中では色々と葛藤があり、夫の病気をキッカケに“漠然と不安”になり、失踪してしまった……という様子が描かれていました。穏やかならぬニュースも多く、実世界でも、「漠然と、現在や将来に不安を感じる」という人は、最近とても増えているそうです。皆さんはどうでしょうか。あらためて「不安」の正体、種類や軽減法について掘り下げてみました。

 「不安」は3種類


そもそも、「不安」は、起きそうな危機やトラブルに対しての「警鐘(アラーム)機能」として人間に備わったもの。不安があることで、「そうならないように頑張らなくては」「なんとかしなければ」というモチベーションややる気に繋がることもあるので、一概に悪いもの、というわけではありません。
しかし、日常生活が手につかないほど不安、毎日ため息ばかり……という風にひどくなってくると、体調不良や病を引き起こすケースもあります。不安を強く感じている、という人は、一度「自分は“何”に不安なのか」について、具体的に考えてみるといいかもしれません。

人間が感じる「不安」は、主に以下の3つに分けられます。
1) 身体不安……身体的な苦痛、被害に遭うことへの不安(=病気、老化、自己、災害、戦争、事件など)
2) 関係不安……他者との関係が壊れる、失うことへの不安(=死別、離婚、失恋、離別、など)
3) 承認不安……他者に批判され、軽蔑される不安(叱責、批判、非難、差別、嘲笑、理想からの挫折など)

例えば、頻発する紛争や原発などのニュースで不安になるのは、1の種類の不安です。もっと個人的な不安、例えば「独身だから不安になる」といった場合は、1〜3どれでも考えられます。例えば、老いたとき、または病気したとき独りで対処できるのか、孤独死するのではないか、という不安(=1)。将来、友人などとの繋がりが薄くなり、「孤独」に陥るのではないか、という不安(=2)。周囲で自分だけが独身で、非難されたり馬鹿にされたりするのが怖い、もしくは理想の相手が見つからない挫折を感じての不安(=3)、など。人によって感じやすい不安の種類は違うので、1〜3のうち、自分はどれに不安になりやすいのか考えておくと、いざ不安に陥った際、解消のヒントになるかもしれません。

 「不安になりやすいこと」に予防行動を


自分が陥りやすい不安が分かったら、それに対して「予防行動」も解消の手助けになるでしょう。上記の「独身で不安」の例で言うと、1の「身体的な不安」を強く感じている人は、お金、住環境、保険などをできるだけ整えておく。2の「孤独になる」ことが何より不安、という人は、人付き合いを疎かにせず、職場、趣味、地域活動など、様々な場所に参加し、信頼のおける人を増やし、人間関係をしっかり築いていくこと。

3は、つまるところ「はたして自分は価値ある人間なのだろうか」という不安になります。「独身だから自分には価値がない、批判をされる」と思ってしまうなら、自信が持てるよう努力をするのもいいですが、自分を認めてくれる友人知人と関わる時間を積極的に持つことが、一番のおすすめです。そして、周囲の全員に100%認められることを期待せず、“1人の温かい言葉”を大切に受け止めるようにする。近しい友人が「あなた素敵よ」と言ってくれたら、その一言を心にしっかり留め、他のどうでもいい嘲笑はスルーする、といった具合ですね。ある程度、「自分は価値ある人間だ」と思えるようになると、不安も感じにくくなるでしょう。

 「自由」すぎて、不安になる?


デンマークの哲学者、キルケゴールという人は、「不安は、自由の“めまい”である(『不安の概念』より)」といった言葉を残しています。抽象的な言葉ですが、要するに、「自由があるからこそ、人は不安になる」ということ。今の日本は、本人次第で、様々な生き方が選べる時代。それはとても喜ばしいことなのですが、「こう生きるのが当たり前」「生きるにはこうするしかない」という決められた道がないからこそ、見えない未来に常に“危険”を感じ、身構えて不安になってしまう人が増えている……ということかもしれません。

しかし、考え方を変えれば、「こうしか生きる道がない」「こう行動するよりほかない」という『絶望』を感じなくていい時代であり、自由があるということは、常に「別の道」が期待できる―ということでもあります。不安を強く感じて眠れないときなどには、逆に「未来が決まっていないこと」を安心に変える発想をしてみてもよいかもしれません。

例えば、フリーターで将来が不安なら、「資格をとれば、状況は変わるかも」とか「将来、雇用制度が変わる可能性もあるだろう」などと考えてみる。独身が不安ならば、「一生独身、と決まっているわけじゃない!」と考えてみたり、“世の中”に不安になるときは、「状況は変わるはず悪くなる一方ではないはずだ」と信じてみる。完全に不安を解消するには、自らの努力や行動が必要な部分もありますが、不安を感じるときはあまり追い込まず、まずは心をなだめて、しっかり眠るように。(万が一、「朝、目覚めても強い不安が続く」という場合は、少し病になりかけている場合もあるので、心療内科などに相談するのをおすすめします)。

皆さんは不安になったとき、どう乗り越えていますか? ひどく落ち込んだり、ずっと無気力になるほど大きな不安があるときは、原因や発想転換法を考え、周囲の力も借りながら、できるだけ解消に努めていきましょう。

(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事多め。発言小町の相談コラム『恋活小町』担当。文芸・カルチャー・エンタメ方面を日々遊歩しております

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