「手持ち無沙汰」のすすめ

突然ですが「すきま時間」という言葉、聞いたことありますか?

バスの待ち時間、電車での移動時間、お店で料理が出てくるまでの数分間…そういったちょっとした時間がいわゆる「すきま時間」です。「すきま時間をムダにしない!」「すきま時間を有効活用して○○上達!」といったフレーズ、どこかで一度は見かけたことがあるのではないでしょうか。
 
日常のささいな時間を手持ち無沙汰に過ごすのではなく、ちょっとした時間に出来る勉強や仕事など、何かしらの作業をする。これこそが「すきま時間を活用する」という感覚です。
 
先日、電車に揺られながらふと周りを見渡すと、スマホをいじったり、教科書を読んだり…電車内の妙な「せわしなさ」に驚きました。どうも、すきま時間を利用して「何かをする」という習慣が、いつの間にか現代人にすっかり根付いているようなのです。
 
ある友人などは「特に目的があるわけじゃないけど、暇な時間がちょっとできるとついついスマホを取り出してしまう」と言います。こういった経験、もしかしたらみなさんも身に覚えがあるのではないでしょうか?
  
もちろん、すきま時間を有効活用できればとても便利です。「時間を無駄にしてない」と自慢に思えるときもあるでしょう。ですが、すきま時間で「何かしてやろう!」という意識が転じて、いつの間にか「何かしなければ落ち着かない」状態になってはいないでしょうか?
 
すきま時間の感覚に慣れすぎた私達は「手持ち無沙汰」という感覚を無意識のうちに敬遠してしまっている気がします。「今日の昼食は何を食べようか」「今夜、面白いテレビ番組ないのかな」「あれ、この感じ、懐かしいな。なんで覚えてるんだろう?」なんてとりとめのないことをぼーっと考えたっていいはずです。
 
すきま時間を埋めることにばかり夢中になって、心の余裕を失ってしまっては本末転倒。ときには積極的に「何もしない」をしたいものです。
 
すきま時間の感覚に慣れすぎて、少しの無駄な時間も自分に許さなくなっている私達は、そろそろ意識的に「手持ちぶさた」を楽しむようにしたほうがいいかもしれません。
(五百田達成)

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