年々、誕生日が楽しくなくなる!? 「バースデーブルー」にご用心

子どもの頃は、一大行事だった自分の誕生日。プレゼントをもらったり、ケーキが出てきたりと、嬉しくて楽しくて仕方ない行事だった……という方も多いことでしょう。大人になっても、友達や家族に祝ってもらえることはありますが、自分から申告するのも恥ずかしく、また特別な相手がいなかったり、仕事が忙しかったりで、何もなく過ぎてしまう年もありますよね。
実は誕生日前後というのは、“気分変調”が起きやすく、ブルーになったり、うつ状態になったりしてしまう人も少なくないのだそうです。

自分の人生を振り返ってしまい、憂鬱になりがち!?


アメリカの心理学者デビット・リスター氏によれば、自殺者の中でも、自分の誕生日の前後28日以内に自殺している人の数が飛び抜けて多いのだとか。誕生日が近づくと「それなりに生きたし、もう終わってもいいかな……」などと生きる気力が弱まり、衝動的な自殺を起こしてしまうのだろうと推測されていますが、このように、人が自分の誕生日前後にブルーな気持ちになる現象は、「バースデーブルー」と名付けられています。

誕生日は、自分にとっての大きな節目。自然とこの1年のことや、人生そのものを振り返ることも多いですよね。その結果、「今年も何もいいことがなかったな」「私の人生これでいいのだろうか」「このまま歳をとって幸せなんだろうか」といったネガティブな心情になってしまう人も。加えて、誰にも祝ってもらえなかったりすると「孤独」を痛感させられたり、「自分がいなくなっても、世の中大差ないのかも」なんて虚無感を感じたりして、落ち込みやすいタイミングとなってしまうようです。

バースデーブルーを回避するためには、誕生日を大げさにとらえず、「ただ歳を1つ重ねるだけ」と深く考え込まずにいつもどおり過ごすか、もしくは「一年間がんばった自分にご褒美をあげよう!」などと自分を甘やかしてあげるのもおすすめです。後者の場合、誕生日前後は有給を使って旅行に行ってみたり、以前から欲しかった物を奮発して買ってみたり、もしくは仲のいい友人がいるならば、「当日、一緒にご飯でも食べてくれたら嬉しいな〜」なんて素直に自分から誘ってみるのもいいと思います。

誕生日が近づいてきて、ネガティブな考えが頭をよぎってしまったら、できるだけそれに引きずられないことが大切。ブルーになる前に、何か回避する術を考えていきましょう。

誕生日に盛り上がりすぎた人も、要注意!?


一方で、誕生日にお祭り騒ぎをしすぎてしまう人も要注意。ウィーン大学の心理学研究所からは、「生まれた月の1カ月後、身の危険が訪れる人が多い」といった報告が出ているそうです。人間は自分の誕生日が過ぎた後、普段より注意力散漫になったり、うっかりと冷静力を欠いたりすることが多いのだとか。

上がり過ぎれば、またいつか下がるのが自然の摂理。誕生日という“ハレ”の日を過ごしたあと、うまく平常心を取り戻せない……ということは、確かにあるのかもしれませんね。こうなるのが嫌だという人は、前述のように「誕生前後はできるだけ普通に過ごす」と決めておいたほうが、気分や状態の乱高下を防げるということはあるのかもしれません。

また、友達や家族という立場から言うならば、「今日は◯◯の誕生日だ。どう過ごしているかな?」と気になったら、ぜひこちらから積極的に声をかけてみて。「きっと誰かとお祝いしているはず」と思っていたら、意外と予定がなく寂しく思っていた……なんてこともあるでしょうし、もし予定があったとしても、「気にかけているよ」という気持ちを伝えてあげることは、とてもいい循環を生むはず。中には煩わしがる人もいるようですが、SNSの誕生日通知機能なども上手に利用するといいかもしれません。

年に一度しかない誕生日。自分の人生の意義などを考え始めてブルーになってしまうときは、「生きているだけで、丸もうけ」なんて言葉も心に留めておくといいかも。「反省をしない、感謝とご褒美の日にする!」と決めておくのもおすすめです。できるだけいい気分で過ごせるよう自分でも気をつけながら、また家族や仲間とお互いに気にかけ合いながら、皆さんいい誕生日を過ごしてくださいね。
(外山ゆひら)

(参照)「裏心理学大全」 齊藤勇監修 宝島社

EDITOR

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事多め。発言小町の相談コラム『恋活小町』担当。文芸・カルチャー・エンタメ方面を日々遊歩しております

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