「ひとりの時間が欲しい!」と恋人の機嫌を損ねずに伝えるテクニック

「恋人がいても、ひとりの時間が欲しい」という男女が増えている昨今。お互いに同じ考えなら問題はないのですが、恋人のほうは“いつも一緒にいたいタイプ”という場合、この食い違いが原因で破局に至るケースも実際にあるようです。お互いに心地いいと感じる関係を築くためには、時には納得いくまで話し合ってみることも必要。でも、「ひとりでいたい」なんて言ったら相手が傷つくかもしれないし、説得する自信もない……。今回は、そんな方にオススメの交渉テク4ステップをご紹介します。

目次

(1)「ひとりになりたい時間・タイミング」を洗い出す


まずは、事前に「自分は、いつひとりになりたいと思うことが多いか」を検証しておきます。例えば、「平日、帰宅して数時間は、ひとりでボーっとしたい」「趣味に通っている時間は、放っておいてほしい」「土日のどちらかは、丸一日ひとりでいたい」「日曜の夜は、仕事の準備をしたいので構わないで欲しい」などなど。自分がひとりになりたいと思う時間の長さやタイミングを、具体的に洗い出して把握しておきます。
そしてついでに、恋人側の意向についても予測しておきましょう。相手はどうやら、「土日はいつも一緒にいたい」「平日の夜、話す時間がほしい」と思っているようだ……など。自分と恋人の要望がどのポイントで食い違っているかも、事前に検証しておくといいでしょう。

(2)タイミングを見計らって、希望を伝える


続いて、上記の希望を、できるだけ相手が平常心と思われるタイミングで伝えます。「なぜひとりの時間がほしいのか」「なぜ賛成してほしいのか」という点もあわせて言えるとベターでしょう。例えば、「一日のどこかでひとりになれる時間がないと、私はエネルギーを回復できないタイプなの」「週1くらいは趣味に没頭しないと、僕はいつもの調子が出ないんだ」など。
ポイントは、「君(あなた)が賛成してくれないと、私は気持ちよくひとりの時間が持てないんだ」と、相手に同意してほしい旨を強調すること。できるだけ心を込めて穏やかに、自分にとって「ひとりになれる時間」がいかに重要かを伝えてみてください。

(3)相手の言い分も一旦、受け止める


主張をしたら、次は聞く番です。相手の言い分も、一旦はきちんと受け止めます。もしも相手が、「日曜の夜だからこそ、一緒にいたいのに!」「あなたは私が必要じゃないの?」「君は”二人の時間”の優先順位が低いんだね、寂しいよ」などと感情的なことを言ったとしても、努めて冷静に。とりあえずは反論せず、「うんうん、君(あなた)はそう思ってるんだね」というスタンスで受け止めてみてください。
カップル間の交渉は、「これは2人の関係をよくするためであって、あなたを悲しませたいわけじゃない」という気持ちが伝わるよう、意識してゆっくり進めていくことがポイントです。

(4)質問形式で、譲歩ポイントを探っていく


両者の意見が出揃ったら、次はお互いに譲歩しあえるポイントを探っていきます。おすすめは、「じゃあどうしようか?」「どこのポイントで折り合えると思う?」などと質問形式で話を進めていくこと。こちらに譲歩する意思があることを伝えれば、相手もどうしても、と思う点だけを主張してくるでしょう。例えば、「私は絶対に、寝る前1時間くらいはおしゃべりしたい」「日曜に友達の集まりに呼ばれたときは、一緒に行って欲しい」などなど。
それを聞いた上で、こちらもいくらか譲歩し、「じゃ、21時までは時間をちょうだい。その後は一緒に過ごそう」「わかった。その代わり、特に予定がない日曜はひとりの時間をくれる?」などと返して、お互いに納得しあえれば交渉終了です。

以前、海外の友人から「日本のカップルは、どうしてもっと話し合わないの?」と指摘された記憶がありますが、確かに国民性なのか、私たちはカップル間の問題に対し、「面倒くさい」「恋愛は楽しくないと続かない」「照れくさい」などと言って背を向けがちな傾向もあるような……。しかし、そうやって問題から逃げてよそで愚痴っているばかりでは、関係は悪化するだけ。思うことがあればきちんと主張をして、譲歩もして、快適なパートナーシップを築いていきたいものですね。上記の交渉テクはさまざまな問題にも応用可能ですので、ぜひご活用ください。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

関連記事