男と女の“忙しい”の中身は違う? 多忙な女性に彼氏ができない本当の理由

“いくら忙しくともメールや電話くらいほんの2~3分でできる。忙しいから連絡できないなんて言うのは、“ていのいい”言い訳にしか過ぎない。仕事を言い訳にして約束もできない、メールすらしない余裕のない男はアナタが本気で向き合う相手ではないのだ“――私は以前「『仕事が忙しい』という理由で連絡をよこさない男」という過去記事でこうまとめたことがある。

一昔前、“忙しいから”という男のセリフに嘆き、振り回されるのは女のほうだった。だが近ごろでは「忙しいから恋愛なんてムリ……!」という女性たちからの声が聞こえてくることが多いのだ。彼女たちの言い分は本当なのだろうか? 男と女の“忙しい”の中身は違うのだろうか? 今回のこのコラムではそれを取り上げてみたいと思う。

目次

忙しくて恋ができない女の言い分


1「仕事がホントに忙し過ぎて、恋愛どころじゃない!」
・「私の仕事はシフト制の変則勤務。土日休みじゃないので、合コンには参加しにくいし、行ったところでたいていの男性とは休みが合わない。かといって同じ業界の人は世界が狭すぎてイヤだし。週末休めない業種を選んだのが間違い?」(20代・服飾販売員)

・「学生時代に頑張って資格を取ったおかげで、どうにか安定した仕事に就けた。仕事は忙しいし残業だって多いけど、結婚したってなにがあるか分からないからいまの仕事を手放したくない。誘われても『きょうは仕事で忙しくて会えない』って男性にいうと、あからさまに嫌な顔されちゃうし……。もう3年彼氏ナシだけど、このままでもしょうがないかなあと思う」(30代・法律事務所勤務)

――仕事が忙しいのは男性ばかりではない。主に激務だったり土日の決まった休みがない女子、そして自分がなりたい職種に就いた女性から、これらの声が聞かれた。誰だって1日は24時間しかない。仕事に時間を費やせば恋愛どころじゃない! というワケだ。

2「時間があっても、他のことをしたい!」
・「立ちっぱなし、笑顔で接客が基本の私の1日。その反動で休日はグッタリ。“もう誰とも会わず部屋に引きこもってた~い!”って状態に陥る……。自宅でゴロゴロしながらDVDを見るのが最高に幸せ。話をするなら気を使わない女友達のほうが楽だし。コレじゃやぱりダメ?」(20代・飲食店勤務)

・「将来独立したいと思っているので休日でも休みなし。技術向上のためのセミナー、独立のためのノウハウ探し、店舗の物色などなど。“意識高い系”と笑われちゃいそうだけど、本当にお店を持ちたいと思ったら他のことに掛ける時間なんてなくなる! 恋愛もしたいし結婚もしたいけど、そんな余裕がない」(20代・ネイリスト)

――コチラは「休日には恋愛以外のことをしたい」派。マニアックな趣味を持ちがちな男性とは異なり、手広くいろんなことをかじりたい女たちはタダでさえやりたいことが多い。
ジム、エステ、女磨き、習い事、女子会、映画だって見に行きたいし、ショッピングだってしたい……しかもそれは“男性のため”や“いつかのデートのため”ではなく、純粋に自分の気分が良くなるためにだったりする。

恋愛できない真の理由は、見返りを求めているから?


女子が「忙しくて恋愛できない理由」は、上記の2つに集約されるだろう。だがこの他にもうひとつ……口に出せない、あるいは女子たちがハッキリと意識していない3つ目の理由として、この項目がないだろうか?

3.「どれだけ頑張っても、恋が成就するとは限らない。だからそんなムダなこと真剣にしたくない」
時間とお金、手間をかければかけるほど“ほぼ確実に”目に見える成果があらわれる勉強やスキンケアと違い、恋愛は、ある意味ギャンブルのようなものだ。フラれたらそれで終了……。「おじゃん」という言葉があるが、ひとつの恋が終わったとき、女はまさにそんな言葉に打ちひしがれるような思いをするのではないだろうか。

恋愛に費やしたものが必ずや返って来るとは限らない。女は利にさとい生き物だとよくいわれるが、それは「正義感の強さの裏返し」とも言えるのかもしれない。

「こんな結果になるなんて、許せない」
「こんなに努力したのに正当な成果も得られないなんてあり得ない」
……その“義憤”とも呼ぶべき感情は、努力家な女性こそ強く感じ取るものではないだろか? また仕事に熱心で賢い女性は「損得勘定」を考えるタイプであるとも言えるだろう。
だがその“マジメな怒り”に駆られているうちは、恋などというあやふやなものは決してできない。
恋愛とは「これだけ頑張ったんだから、私のこと愛してよ!」という「見返りを求める感情」とは対極にあるモノだからだ。

「忙しくて恋ができない」のならばまだよい。それならば時間を作れば良いだけの話だ。
けれどあなたが恋ができない理由が、「報酬もないのに手間ヒマかけてなんかいられない」という第3の理由だとすれば、ほんのすこしその“理性”をゆるめてみるのもよいかもしれない。
“見返りのない無償の愛を捧げたとき、ほんとうの王子様に出会った”……なんて話は古今東西のそこらじゅうに転がっているのだから。
恋ができないあなたが、近いうちにあなただけの王子様に出会えることを、心から祈っている。
(神崎桃子)

この記事を書いたライター

神崎桃子
体験型恋愛コラムニストとして活動し、ヒット記事の数々生み出す。大手ポータルサイトにてコラムを連載中。男女のズレや生態、恋愛市場の時事問題を得意とし、文章セミナー、婚活セミナー講師も手がける。

関連記事