同性同士の結婚式が増える一方で結婚を望まないLGBTも【LGBTの結婚観】

どうもこんにちは、ゲイライターの渋谷アシルです。
先日、全米で同棲婚が認められ、そのニュースは世界中で大きな話題となりましたよね。世間ではLGBTへの見方が変わりつつあります。マイノリティ、マジョリティ問わず注目を集めるLGBT。そこで、より深くぼくらを理解してもらうためにLGBTの恋愛事情について、個人的主観もちょっぴり混ぜつつ解説していきます。

前回は「LGBTの恋愛観」に関してお伝えしました。ワンナイトラブを繰り返す、という件で、「LGBTは刹那的に生きている」という印象を持たれた人も多いかもしれません。でも、その一方で、パートナーと一生添い遂げようとしている人たちもいる。
ということで今回は、「LGBTの結婚観」についてのお話です。

目次

結婚式を挙げるLGBT


「LGBTの結婚」なんていっても、現在の日本では、そもそも同性間の婚姻関係が認められていません。だからといって、みんながそれを諦めているのかというと、それも違う。

実はここ最近、LGBTの結婚式を企画・開催するブライダル企業がにわかに増えているの。式の内容はストレートのそれと遜色ない。仲間から祝福される人前式や、立派な披露宴まで開催できちゃう。そこまで大げさにしないまでも、仲間内でお店を貸しきって、レストランウエディングを挙げるカップルもいるわね。ぼくの周りでもそういった話を時々耳にするんだけど、総じて彼らは幸せそう。法的には結ばれないものの、大勢の前で同性のパートナーと愛を誓い合うことがどれほどの意味を持つのか。彼らの笑顔を見ていると分かる気がするわ。

意外と多い、結婚したくない派のLGBT


でも、逆に、結婚に興味を持たない人たちもいる。彼らは、同性婚を認めてもらうための運動もしないし、むしろ同性婚が成立したとしても「自分たちは籍を入れない」なんて言っているくらい。それはなぜか。

彼らの根底にあるのは、「クローズの自由」。最近、セクシュアル・マイノリティを公言する人が増え、そういった権利を主張することもできる風潮になってきたけれど、それはある意味「諸刃の剣」だともいえるのよ。だって、権利を主張すればするほど矢面に立たされて、LGBTだと後ろ指をさされる危険性があるから。芸能人ならまだしも、一般の人にそれをするメリットがあるかといったら、正直疑問ね。少なくともぼくは、自分のセクシュアリティをオープンにして生きていく自信はない。だからこういった記事もペンネームで書いているんだしね。

そういった人たちからすると、結婚なんてとんでもないこと。目立つようなことはせず、ただただパートナーと静かに穏やかに暮らしたい。そう願う人たちに、「もっとLGBTの権利のための動け」なんて言えるかしら? オープンにする自由があるならば、クローズで生きる自由があってもいいはずよね。

ちなみにぼくは、「結婚式」にはあまり興味がない派。みんなの前で愛を誓わなくとも、信頼できるパートナーが側にいてくれればそれで十分です。ただし、法律的に守られないことに対する不安はあるから、もしも同性婚が成立したら籍だけは入れたいな、なんて考えたりもします。

同性間の結婚ひとつとっても、いろいろな考え方がある。オープンリーな活動家ばかりが目立つけれど、静かに暮らしたいLGBTだって少なくない。そこでもまた、多様性を認めることが大切だと思うわ。

さて、「LGBTの結婚観」については、こんな感じ。まぁ、一番大切なのは、結婚する・しないじゃなくて、信頼できるパートナーがいるかどうかってことよね。
ぼくらのこと、ちょっとはわかってくれたかしら?
(渋谷アシル)

この記事を書いたライター

渋谷アシル
昼間は会社員の仮面をかぶった、謎のゲイライター。これまでお付き合いしてきたオトコをネタに原稿を執筆する、陰険な性格がチャームポイント。オトコに振り回される世の女性のために、ひとり勝手にPCに向かう毎日。

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