友達が歳の差結婚! その時抱く女子の本音とは

イマドキ芸能界でも一般のあいだでも、「年の差婚」は決して珍しいモノではない。

ほんの一昔まえは新郎と新婦のあいだが10歳も離れていれば、「あら~ずいぶんと年齢の違う夫婦ね~」なんて陰口のひとつも叩かれただろうが、今ではそのくらいの年齢差だったら特別騒ぎ立てるようなことではなくなっている。

けれど、ずいぶん年齢の異なるふたりの式への招待状を手にし、にこやかに参列したところで、その穏やかな表情が出席者の本心とは限らない。
「おめでとう」という祝意に見えるひとことの奥にはさまざまな本音が隠れているもの……。年の差婚をする人もしない人も、その語られることのない思いを知ってみたくはないだろうか。今回は「年の差婚をめぐる本音・女性編」である。

目次

夫が年下編


・「同い年の友人の結婚式に出てビックリ、新郎は7歳年下のイケメンだった。会社の部下で、指導をしているうちに親しくなった……っていうよくあるパターンみたいだけど、みんなを驚かせたかった新婦は彼が若いことを当日までひた隠しにしてたらしい。式の最中も新婦を優しく見つめる誠実そうな新郎の姿に、『やったね !』『どうやってあんな子手に入れたのよぉ~!?』と新婦の評価はうなぎのぼり。彼女の見事な手腕は今でも私たちのあいだで語り継がれている」(36歳・営業アシスタント)

――大抵の場合、女性は同性が「年下の男性」をゲットすると、このケースのようにプラスの評価を与えることが多いらしい。
もちろんその若い男性が「ヒモ」だとか「フリーター」であれば「あんた今すぐ別れなさいよ」となるだろうが、“男性は若い女性を好む生き物!”という一般論を見事打ち破らせた女性に思わず拍手喝采……ということなのだろう。

夫が年上編


・「紹介された親友の結婚相手は、彼女より18歳も年上。正直おじさんにしか見えなかったし、『まさか今流行りの後妻業!?』『何がよくてこんなおじさんと……』って思っちゃったけど、彼女をまるで女神みたいに扱うその男性の姿をみて後で納得。これから大変だろうけど愛があるならいいか~って」(27歳・商品管理)

――「これから大変だろうけど、頑張ってね」……これが、かなり年上の男性と結婚する女友達に抱く本心ではないだろうか。年上がなにかとカッコよく見えた若い時代ならともかく、女も30代にもなれば「年の離れた男性との結婚」とのデメリットを理解するようになる。定年退職、早い介護……それは決して女に利益をもたらすモノではない。だからこそ女は険しい道を選んだ女性の愛情に感動し、激励の言葉を贈るのだ……「これから頑張ってね!」と。
今度は「男性の年の差婚に関する女の本音」を見てみよう。

嫁が年下編


・「『ああ、やっぱりね~』って感じ(笑)。それしか思い浮かばない」(32歳・販売アドバイザー)
・「以前ちょっと好意を持っていた男性が、15歳くらい年の離れた女性と結婚したことがあって、その時なんとな~く彼への尊敬の気持ちが冷めた(笑)。もちろん誰を選ぼうと彼の自由だけど、『あ~、あなたもやっぱ若い子が好きなごくフツーの男なんだあ~』って。妬みが入ってるのはわかってます(笑)」(28歳・旅行関連)

――めでたく年下男子をゲットした女性とは対照的に、うんと若い妻を貰った男性というのは”女性たちのあいだでは評価が下がる”ということが判明した(笑)。
ポイントは「平凡」という点だろう。「若い子が好きなんて、当たり前すぎてつまんない」「なんか俗っぽくない?」という声が多く聞かれた。この辺は「男性がイケメンまたは金持ちと結婚した女性に抱く軽蔑に似た感情」のようなものかも知れない。

嫁が年上編


・「弟が連れて来た婚約者は、なんと私よりだいぶ年上の子持ち女性。ビックリしたし『アンタ騙されてるんじゃないの!?』って思ったけど、彼女の良識のあって落ち着いた人間性と、結婚を認めてもらおうと両親を説得しようとする、それまで見たことのない弟の熱意になんか感動。『お前も立派な大人になったんだね~』って、嬉しくて、結局私と弟とで反対する両親を説き伏せた。いま幸せそうな弟夫婦をみて、この選択は間違ってなかったなと思う」(30歳・薬剤師)

――女性たちは同性の「年上の女」のずる賢さをよく知っている。だからこそ、その年上女性の“罠にハマった”男性の身を心配する気持ちも沸くのだが……。
しかし二人の真剣さを知れば「よくぞ年上の女性を選んだ!」「オトナの女の良さが分かるなんて、あなたもやるじゃないの!」と、その男性に対する査定を上げることになるのだ。
女は“驚き”のないことは評価しない、ということなのだろう。

女が年の差婚で尊敬するのは、自分にはできないことを成し遂げた人だけ


もちろん一番大事なのは年齢なんかよりも人柄や、パートナーとの相性であり、そんなことはどの女性も分かっている。けれど“パートナーの年齢”というはひとつの目安となる。特に女性の視点からすると、その選択をした男女の人格そのものに関するひとつの物差しとなり得るのだ。

「誰もが”右へならえ!”で同じ」「皆がそうである平凡なこと」を賞賛する女はいない。
男は生物学的には概して若い女性を求めるもの。実は女だって本当は若い男性のほうが好きなのかもしれない。けれど、そうそう都合のよい相手とはめぐり合えないから、同世代やちょっと年上の男性と結婚する。そんな「常識通りのパートナー選び」に心震わす女はいない。

女が年の差婚という現象で「すごいなあ」と素直に感嘆するのは、男性が、女性が、「自分にはできないこと」を成し遂げたときなのだ。
それは自身が結婚市場のなかでさんざん「年齢という査定」で見られる女性ならではの、悲しい習性なのかも知れない。

それでは男性は「年の差婚」に対してどんな本心を持っているのだろうか? 次号は男性編である。
(神崎桃子)

この記事を書いたライター

神崎桃子
体験型恋愛コラムニストとして活動し、ヒット記事の数々生み出す。大手ポータルサイトにてコラムを連載中。男女のズレや生態、恋愛市場の時事問題を得意とし、文章セミナー、婚活セミナー講師も手がける。

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