恋人は欲しいけどデートが疲れる…心を開いて楽しむためのコツとは

発言小町に「デートが疲れる」という投稿が寄せられました。
相談者は30歳の男性。今まで恋愛にあまり興味がなかったものの、2年ほど前から婚活をスタート。しかし「デートがとてもしんどく感じられ、まったく続きません」とのこと。「本当に好きな相手や相性のいい相手であれば、しんどさを感じずに済むのでしょうか」と迷い、良い方法を尋ねています。

目次

新しい人間関係を築くには「モチベーション」が必要


恋愛に限らず、「新しい人と知り合う」ってエネルギーの要ることですよね。大人になると、気心の知れた友達や仕事仲間も十分にいるし、「いまの人間関係だけで満足」と考えるようになる人もいるでしょう。このあたりの価値観は個人差も大きいですが、「人と知り合いたい」という欲求は、時期によって波があるものです。「慣れ親しんだ場所にいたい」と思うときもあれば、気持ちが外に向き、「人間関係を広げてみたい」「新しい世界をのぞいてみたい」と思う時期もあるのが常ではないでしょうか。

婚活も、広い意味では「新しい人と知り合い、仲良くなる」というコミュニケーションの活動。成果を出すには、それに向けたモチベーションが何より重要なのかなという気もします。なおかつ、人と仲良くなることに“渋々”取り組んでいると、いい関係を得るのはなかなか難しいようにも思います。

もしかしたら、トピ主さんは「そろそろ結婚に適した年齢だから」という理由で婚活を始めたものの、まだそこまでのモチベーションが湧いていないのかもしれませんね。投稿文には、「そもそも段取りがとても面倒で」「どうもこのあたりで疲れて心折れます」など、“否定的”なことばが非常に多く見られました。

片方が“気乗りしない気持ち”で挑んでいるようなデートでは、相手も盛り上がりにくいことは想像に難くないですよね。トピ主さんのそうした気持ちが今までの女性たちにも雰囲気で伝わっていて、そのために「デートが楽しいものにならない」という悪循環を生んでしまっているのかもしれません。

自分を出さなくては、「合う相手」は見つけられない


では、肝心の「デートが楽しくなる方法」を考えていきましょう。投稿を見る限り、トピ主さんは「自分はちゃんとしたデートができているのだろうか」という不安や、「デートでは女性を楽しませなくてはいけない」というプレッシャーがかなり強いようです。義務のように「デートでは、女性を楽しませなくちゃいけない」と考えるのではなく、「女性に喜んでもらいたい」くらいの意識に変えてみましょう。デートの目的は、「相性が合うか確かめる」という側面もあるはず。少しずつでも“素の自分”を出していかなくては、「一緒にいても疲れず、無理なく会える相手」は永遠に見つけられないようにも思います。

例えば、2回目以降のデートでは「今日は、なんとなくの流れで予定を決めていいですか?」「僕がよく行く、お気に入りのお店はどうでしょうか」といったふうに、自分が居心地いいと思えるプランを提案してみては。男性がそうであるように、女性にもいろいろなタイプの人がいます。当日の流れで行き先を決めても、「それも楽しい」「そのほうが居心地いい」と思う女性もきっといるでしょう。トピ主さんが歩くのが速くても、気兼ねなく「歩き疲れたので休みましょう」と言ってくれる女性もいると思います。

もちろん、中にはそうではない女性もいるでしょうが、価値観が合わない人なら、「無理する必要はない」と割り切って。「目の前の相手に気に入られること」ではなく、「自分に合う相手を見つけること」がデートの目的であることを、しっかり心に留めておくことも大切です。

また、「女性だと遠慮してしまう」とのことですが、あまり恋愛を意識しすぎず、「人として仲良くなろう」という意識を持ってみてください。人と仲良くなるときに欠かせないのは、相手への興味関心。「自分がどう思われるか」「失敗したくない」などと”自分”に意識を向けるのではなく、「この女性は、どんな人なんだろう?」「どんな話ができるかな?」と”相手”側に全意識を集中していきましょう。それだけで、デートの楽しさはかなり変わってくると思います。

「自分らしく接して大丈夫」だと思える経験を増やそう


今まで交際経験はなく、「人を好きになったこともない」というトピ主さん。婚活の動機は、「周りも結婚している人の方が多くなり、将来的に支えあって生きていける人が欲しい」「できれば子供もほしい」という気持ちからだそうですね。「今は一人で何の不自由も不満もないが、これから先の将来ももそう思っていられるかは自信がない」ともつづっています。

結婚や子供を持つことが人生の「目標」や「必須の事項」だと考えているのであれば、まずは今取り組んでいる婚活やデートに楽しさを見出せるよう頑張ってみるのが最善だと思います。
一方、無理して「結婚」という目的だけを果たしたところで、その後うまくやっていけなければ、末永く一緒にいられる保証もありません。「焦らず自分らしく生きていくなかで、一緒に人生を歩みたいと思う人に出会ったら結婚しよう」と“自然な生き方”を決意する選択もあります。異性のパートナーと“心の結びつき”が欲しいのであれば、いまいち心が開けないという悩みを乗り越えていくことがポイントとなるかもしれませんね。

他人に心を開けるようになるには、少しずつでいいので、「心を開いて接しても、意外と大丈夫なんだな」「自分らしく接して、うまくいくこともあるんだな」という“成功体験”を積み重ねていくことが重要です。職場やサークルなど、身近なところから異性に心を開いて関わってみる機会を増やしていきましょう。

うまくいかないことがあっても、それで心を閉ざしてしまわないよう、「うまくいくときも、いかないときもあって当然」とポジティブに、楽観的に考えてみてください。少しずつ肩の力を抜いて異性に接することができるようになり、異性に自然な関心を持てるようになったとき、きっと好循環が起こり始めると思います。ささやかながら応援しています。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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