主導権は女子が握るべき!? 結婚前に考えたい同棲のメリット&デメリット

最近ある女性から、こんな相談を受けた。
「いま結婚を考えている彼氏がいるのですが、“結婚前に同棲すべき”なのかどうかすごく迷ってます。周囲の友達に聞いたら、『絶対そうしておくべき!』『そんなことする必要ない! 一緒に住むなら結婚しちゃえ』って意見が真っ二つで……。どうするのが正解なのでしょうか?」

――結婚前の同棲にはメリットとデメリットがある。
しかもこの手の質問に関して、周囲の友達や親は“しちゃダメ!”とか“すべき!”と、曖昧ではなくハッキリとした回答になるのが特徴ではないだろうか。反対派賛成派の声を聞きながら、この女性の疑問への答えを一緒に考えてみよう。

目次

反対派の意見1.女の負担がメチャクチャ増える!


・「結婚前の同棲には絶対反対! 結局、どれだけよくできた男性でも、『一緒に住めば、彼女が料理や洗濯くらいしてくれるはず』って心のどこかで期待してる。私は以前彼氏と住んだことがあるけど、家事分担を決めたのに彼はゴミ出しくらししかしてくれなくて……結局大ゲンカして別れた。結婚してからだって苦労するのに、わざわざ結婚前に煩わしさを抱え込むことなくない?」(30代・人材)

反対派の意見2.彼氏が結婚してくれなくなる!


・「一緒に住んじゃっただけで満足する男って多いですよ。女が家事はしてくれるし、セックスはし放題……おまけに籍入れなくて責任取らなくていいんですから、男性にとってこれほど都合のいい状況はないでしょう?(笑)。長く同棲してる友達カップルも何組かいたけど、結局彼氏がズルズルと結婚から逃げ回って、女の子が最後に泣くパターンばっかりです。ヒドイ例になると、10年も一緒にいたのに、イキナリ若い女の子に乗り換えられちゃったってのもあったし……。あえて自分を不利な位置に置くことはない、と私は思います」(30代・特許・法務)

反対派の意見3.新婚のときめきがなくなる


・「私は2年半彼と住んでから結婚したけど、ちょっと後悔してるのが“新婚生活がなかった”こと。別々に住んで、結婚式の準備して、新生活への期待に胸を膨らませて……っていう、女にとっての一大イベントがなにもなかった。結婚を決めた頃には彼へのドキドキ感なんて消え失せてたから、結婚式の打ち合わせやウェディングドレスの試着も面倒くさかったくらい(笑)。代わりに安心感はあったけど、もっと新婚気分を堪能したかったな……。この悔いを一生引きずるのかなあ、って思うとちょっと寂しい」(30代・物流会社勤務)

――結婚前に同棲なんてぜったいしちゃダメ!」派の意見はおもにこの3つ。
特に2番目「彼氏が結婚してくれなくなる!」の声には聞くべきところがある。男性の立場になって考えてみて欲しい。いつでも手が出せる存在がすぐそばにおり、その人が家事や身の回りの世話をしてくれる、しかも家賃や光熱費が折半だったら……もう最高でなないか?
子供が欲しいだとか、社会上必要だとか、年齢がかなりイッているなどの事情でない限り、「結婚という名の面倒や責任」を自ら進んで抱えこもうとする気になるだろうか。
つまり“男を甘やかすだけの同棲生活”なら、結婚を遠ざけることにもなりかねないということだ。

では同棲のメリットとは何なのだろうか? 賛成派の答えも聞いてみよう。

賛成派の意見1.彼の正体がよくわかる


・「一緒に住まないとわからないこともたくさんあるから、籍を入れるまえに絶対暮らしを共にするべきだと思う! デートのあいだ一緒にいるだけじゃ、彼の生活態度はわからない。歯磨きの仕方、脱いだ服の始末、トイレの汚し方……とか(笑)。結婚後火種になりそうな細かい習慣から、彼が不機嫌になる時などもハッキリ知ることができる。私はそれでムリだなって思った彼と別れたけど、ホント同棲しといて良かったと思う。結婚しちゃってから相手の本性わかったんじゃ遅いもんね」(20代・秘書関連職)

賛成派の意見2.結局はコストが安くなる


・「同棲って最初は手間がかかる。どっちかがどっちかの家に引っ越さなきゃいけないし、新しい住処を見付けるにしても面倒。しょせんは別々に育ってきた他人同士だから、互いの生活習慣に慣れるまではケンカばっかり。でも最大のメリットは、イヤになったらすぐに飛び出せること! 私は一度離婚したけど、その時のゴタゴタはもう思い出したくもないくらい。みんな籍を抜くときのめんどくささを軽く見すぎてる気がする。同棲なら『もうヤダ!』ってなったら引っ越し代だけで身軽になれるけど、相手の親類縁者までくっついてくる結婚はそうはいかない」(40代・教務事務)

――同棲の利点は「その男性の本性を知ることができる!」「男の生態が目の当たりに見える」ということに尽きる。
特にバツイチ女性など、一度不幸な結婚をした女性たちから多くこの声が聞かれた。「離婚のときのめんどくささを未経験者は軽くみている」「離婚は結婚のように簡単にはいかない」という言葉にはとても重いものがある。そうなる前にぜひ、「お試し期間を設けよう」というワケなのだ。

同棲する場合、主導権は女側が握るべし


結婚前に彼と一緒に住むことへのメリット、デメリットはこれでおわかり頂けたかと思う。
結局、入籍前に同棲すべきか否かの結論は、それぞれのカップルの性格ごとに異なりそうだが、大事なことは同棲する場合「主導権は女側が握ること」ではないだろうか。

同棲は女には不利……というのは、悲しいけれど事実の側面もあるだろう。女性側には妊娠のリスクもある。そして未婚で共棲みする以上、「妊娠したのに籍を入れてくれない」「彼氏に逃げられた」というもっとも最悪な展開が待つ可能性があるからだ。

ゆえに不利だからこそ、「結婚前の同棲」は女が決定権を持つ必要がある。
「一緒に暮らしましょう」という最初の言葉だけでなく、「ここを直してくれないなら出て行くわ」「うまくいかないみたいだからやっぱりやめましょう」という決断だ。そんな同棲解消をあなたが発するくらいの強い心さえ持っていれば、「彼を甘やかさない同棲生活」ができるのではないだろうか。

「絶対に失敗しない結婚」がないように、「確実にうまくゆく同棲」もない。あなたと彼の資質をよく見極め、どうか後悔のない結婚前の選択をしていただきたい。
(神崎桃子)

この記事を書いたライター

神崎桃子
体験型恋愛コラムニストとして活動し、ヒット記事の数々生み出す。大手ポータルサイトにてコラムを連載中。男女のズレや生態、恋愛市場の時事問題を得意とし、文章セミナー、婚活セミナー講師も手がける。

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