出不精でデートの計画もいつも彼女任せ…怠け者な彼氏とうまく付き合う方法

発言小町に「ゴロゴロする彼」という投稿が寄せられました。
相談者さんは、週末でも家にいたがり、ゴロゴロしてばかりの彼氏にストレスがたまっています。そうした“怠け癖”以外は愛情いっぱいで優しい恋人だけれども、いつもデートのプランを立てるのは自分で、話し合っても彼は「どこへ行けばいいかわからない」「どうせ俺は退屈な人間だし。ごめん」とまで言うそうです。いっそ割り切って別行動をするのがいいのか、二人でゴロゴロするのか。それとも今まで通りこちらが計画を立てて一緒に出かけるべきなのか……アドバイスを求めています。

目次

まずは見る角度を変えて。許容できないなら関係の「調整」を考えよう


映画やレストラン、旅行など、二人が出かけるプランをいつも立てているというトピ主さん。普段から時間の使い方や物事にこだわりがあり、彼以外との友達関係などにおいても、自分の行きたいところに周りを巻き込んでいくタイプでしょうか。それとも、こだわりや好き嫌いはそれほどなく、「周りの行きたいところに付いていくほうがラク」と感じるタイプでしょうか。

彼はトピ主さんの立てた計画にいつも喜んで付いてくるし、「楽しかった! ありがとう」などと感謝もしてくれるそうですね。トピ主さんが前者の性格なのであれば、彼のように「こちらの趣味に喜んで付き合ってくれる相手」というのは、快適なパートナーというふうにも考えられると思います。

また、こうした例では「男性の愛情不足」が問題となるケースもありますが、トピ主さんたちはそうではない様子。二人の愛情に問題がないのであれば、「趣味の合わない映画に付き合わされるほうが退屈かも?」「私が行きたいところに一緒に行けているわけだし、まあいいか!」なんて割り切ってしまうのもひとつです。何かに不満を覚えるときは、見る角度を変えてみて、現状のメリットについても、ぜひ一度考えてみましょう。

一方、トピ主さんが後者のタイプなのであれば、自分のほうが「出かけたい」と思っているとはいえ、確かにストレスがたまりそうですね。

ではどうするといいのか。まず、彼の「怠け癖がある」「ゴロゴロする」という“資質”を変えるのは難しい、というところから考えをスタートさせてみてください。それをできるだけプラスに解釈し、他の長所も含めて「彼という人間」を受け入れられるかどうか。「怠け癖のある人とは、一生を共にしたくない」などと思うなら、お別れして別の相手を探したほうが、トピ主さんは幸せを感じられるかもしれません。

また、「家で過ごしたがる」「デートプランを考えない」「ジム通いも続かず、どんどん太ってきた」――そんな彼の性格や態度は、二人の関係を揺るがすほどの大問題なのかどうかについても考えてみましょう。

トピ主さんは「恋人なら、週末はデートに出かけるのが常識」だと思って、それを彼にも求めている様子。でもそれは、トピ主さん側の価値観ですよね。「普段はしっかり仕事もしていて、一日中怠けているわけでもないし、彼の怠け癖は『愛情いっぱいで優しい』という長所と比べて、別れを決意させるほどの大問題ではないかも……」。そんなふうに思えるのであれば、二人の関係性の“調整”を試みていくといいと思います。

彼の“自発性”を促し、感謝と喜びを伝えてみよう


では、具体的にどんな方法があるでしょうか。ひとつの“成功例”として、芸人の土田晃之さんがテレビ番組で披露していたエピソードを紹介します。土田さんは以前、オフの日は家でゴロゴロしてばかりだったものの、休みが終わるたび「せっかくのオフをムダにしたな」と内心後悔していたとか。奥様は「どこか行こう」などとは一切口にしなかったそうですが、あるとき、家族を誘って出かけてみたらとてもうれしそうで、それ以降、オフの日には必ず家族と外出するようになったとのことでした。

これは男性心理をよく突いた方法だと思います。男性は女性に比べて他人の“指図”を嫌う人が多く、自分が本気で納得しないと行動を変えない傾向があると言われます。「一般的にはこうだから」「他のカップルはこうしているのに」なんて言われても、あまり心に響かない様子。でもその代わり、自分自身で思い立ったときや、好きな女性が自分の頑張りや努力を大いに喜んでくれたときは、「またやろう!」「頑張ろう!」と大いに張り切る。そんな特徴があるようです。

トピ主さんも、しばらくデートプランを立てるのをやめ、彼自身が「これじゃよくない」「せっかく二人でいる時間なのに」と気づくまで、一切不満を言わずに待ってみては。そしてそのうち、彼が自分から「どこか行こう」と連れ出してくれたときには、「楽しかった、ありがとう!」と大いに喜びと感謝を伝えてみましょう。

その際、「このくらいの計画、私はいつもやっていたわよ!」「計画を立てる大変さが分かった?」など、文句は絶対に言わないことが肝心です。時間はかかるでしょうが、成功しているご夫婦もいるので、試してみる価値はあるかもしれません。

二人の関係を少し「長い目」で見ていこう


もうひとつ、トピ主さんが彼の“お手本”となって誘導する方法もあります。この場合も「不平不満を言わないこと」が重要なポイントです。「二人の時間を楽しいものにしたい」という気持ちで頑張るトピ主さんの姿を見て、彼の方から「たまには俺もやるよ」「何か手伝えることはない?」と言ってくるまで、辛抱強く待ってみて。そして何かやってくれたときには、やはり、大いに感謝と喜びを伝えていくといいでしょう。

繰り返しますが、人の性格を変えることは容易ではありません。今のように“不平不満”を伝える方法や、「変わってくれないなら、別れるからね!」といった“脅し”の方法では、一時期に頑張って改善されたとしても、根本からは変わらない可能性が高いです。

人が変わるときには、本人が変わろうとする「自発的な意思」が何よりも重要。そばにいる人ができるのは、それを上手に促し、支援することだけです。これに付き合うのは正直、時間も根気も要るでしょう。しかし投稿文からは、「不満はあっても、彼と一緒にいたい」というトピ主さんの気持ちを感じました。

「好きな相手といられることはやっぱり幸せだし、二人の関係を少し“長い目”で見ていこう」「少しずつ、よりよい関係づくりに努めていけばいい」――そんなふうに考えて、上記のような方法にトライしてみてはいかがでしょうか。ひとつの“プロジェクト”なんて考えるもよし、ちょっぴり腰を据えて、楽しみながら取り組んでみるといいと思います。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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