”愛してる”なんて男は滅多に言わない。男にとっての「恋と愛」の違いとは

先日の記事では、「女が思う“恋と愛の違い”」について考察した。
女性は「恋」をいっときのもの、「愛」はずっと続くものととらえていた。

では男性は「恋愛」と「愛情」の違いをどうとらえているのだろうか?
気になる男性と愛を築きたい女性はぜひ参考にしていただきたい。

目次

1.「恋は性欲、愛は安定」


・「ぶっちゃけ恋愛ってセックスしたいかそうじゃないか……だと思います(笑)。知り合いに超美人で『すげえこの子と寝てみたい!』って子はいるけど、別に俺はその子のことを愛してるワケじゃない(笑)。恋してるか?って言われたらそうかもしれないけど……。性欲と愛情はぜんぜん別モノな気がするな~」(20代・美容師)

・「結婚して10年以上になる妻に対して『恋してる?』って聞かれたら答えはNO。毎日顔を見ないと心配で仕方ないっていう焦燥感みたいなモノはとうの昔に消えたし、向こうもそうだと思う。でももし『愛してるか?』という問いだったら『あたりまえだろ!』ですね。もう自分には絶対に欠かせない存在です」(40代・証券)

……男性たちが「恋と愛の違い」についてもっとも多く「ココが違う!」と答えたのがコレ。ニュアンスに多少差はあっても、“求めたり奪うのが恋”と思っている男性が多かった。
「恋は刺激、愛は安心」「激しい欲求=恋、穏やかな感情=愛」という感じだろう。
付き合いの長い彼氏を持つ女子ならばその気持ちがわかるはず。
「彼と毎日でも会いたい!」「ずっと触れ合っていたい!」なんて情熱はもうなくても、「離れるなんて考えられない」……そんな絶対的な存在が「愛情」なのかも知れない。

2.「愛は欲しい、でも恋はいらない!」


・「色んな女と付き合ってきたけど、恋愛ってめんどくさいだけ。ぎゃあぎゃあ泣かれたりヒステリー起こされたり、たま~に謙虚な子がいたと思えばミョ~に押し付けがましかったりで……。正直もう恋なんかいらない、でも愛は欲しい! 究極、女はいらないけど子供は欲しい! 恋愛よかもう家族愛でいいよ(笑)。コレが周囲には言えない俺の本音」(30代・音楽関連)

・「恥ずかしながら自分は今までマトモに女の人と付き合ったことがないんですが、『恋したい!』とは思いません。特にキレイな女の人って俺みたいなモテない男に対してすごく厳しいから、恐怖の対象ですらある。だからといって誰かを愛したい、って思いを失くしたワケではないです。可能なら女性をちゃんと愛してみたい」(20代・編集)

……興味深い回答がこちら。「恋して女を磨け!」だとか、「恋愛は女に必須のエッセンス」なんて煽り立てる女性誌の見出しとは違い、男子たちはけっこう「恋にウンザリ」していたり「別に恋愛なんかしたくない!」「それって必要なもの?」と感じているのだ。特に20代男性はこの手の答えが多かった。
愛に飢えてはいても恋愛は疲れる、恋愛でエネルギーを消費したくない……というのがイマドキ男子の本音だろう。

3.「恋のほうが格下、愛のほうが格上」


・「なんとな~くだけど、“色恋沙汰”にはそこはかとなく品のないイメージがつきまとう。嫉妬だとかジェラシーだとか、取ったとか取られただとか……恋は下劣。でも“愛情”にはなにか格上のイメージがありますね。例えるなら聖母マリアみたいな(笑)清らかで尊いモノ、高貴なもの。崇高なもの。それが僕の思う愛」(30代・教職)

・「海は広いな大きいな~♪じゃないけど”愛”ってひとことじゃ言い表せないくらいとてつもないデカイものじゃないかな~。器が大きくて懐の深いもの。そして愛とは何があってもびくともしない、動じない、揺るがない、鉄のように強いもの」(40代・飲食店経営)

――“恋”には相手をひとりじめしたいという独占欲がつきまとう。時としてヤキモキし不安にかられ、相手を疑ったり追い詰めてしまったりする。しかし”愛”はエゴではない。
己の利より、相手のことを思う深い気持ちではないだろうか。”相手を責めるのが恋、相手を許せるのが愛”ともいえるだろう。

……だから男はめったに「愛してる」なんて言わない


よく「日本人の男性は愛してるってことをなかなか言わない」「外国の男性と比べて日本人の男性は女に“愛を伝える言葉”を使わない」などと論調される。
ちゃんと付き合っていながらも彼から「“愛してる”なんて言われたことがない」という女性も多いのではないだろうか?

男性にとって「愛」とはものすごく重く特別な意味を持つ。
「好き」「大好き」とはいえても「愛してる」となるとなかなか言えなくなってしまうのは、軽い男だと思われたくないからであり、それを”滅多に使ってはいけない言葉”だと捉えているからだ。

だからこそ男性たちはそれこそプロポーズのときだとか、“ここぞ”という場面で使う。
あるいは「そのひとことを言わなければ大切ななにかを失ってしまう」というよほどの瀬戸際でなければ「愛してる」なんてやすやすとは言えないし言わないのだ。

「なかなか言えない」……ということは男性の考える「愛」とは責任が生じるもの、大きな責任をともなうものなのである。

つまり守るべきモノが見つかった時に感じるのが愛。

「コイツのためになら死ねる」というのが男の真実の愛なのだ。
(神崎桃子)

この記事を書いたライター

神崎桃子
体験型恋愛コラムニストとして活動し、ヒット記事の数々生み出す。大手ポータルサイトにてコラムを連載中。男女のズレや生態、恋愛市場の時事問題を得意とし、文章セミナー、婚活セミナー講師も手がける。

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