合わせすぎは逆に失礼? 「なんでもいい」の使いどころ【漫画】

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誰かといて「何が食べたい?」と聞かれたとき、何も思いつかないとつい「なんでもいい」「合わせるよ」なんて言ってしまいがちですよね。中には遠慮深かったり気を使いすぎたりするあまりに、そう言ってしまう人もいるでしょう。デート中は男性がリードするものと思って、そう言う人もいるでしょうか。でもこの言葉、実はかえって相手に負担をかけるワードだって知ってましたか? 要は「いいアイデアがないから、あなたが考えて」ということなのです。そう、自分ではまったく考える気がない丸投げ状態なのですよね。

特に相手が上司や目上の人だったりすると、「○○が食べたい」なんて意見を言うのは気が引けてしまいます。それでも何かひと言、提案した方が相手に喜ばれると筆者は思います。もし自分が上司で、部下をランチに誘ったとして「なんでもいいです」と言われたら……。なんだかガッカリしちゃいませんか。なんだ、このランチに大して思い入れもないのかと。

これが彼氏とのデートならなおさらで、毎回「なんでもいい」「どこでもいい」を連発していると、「こいつ、自分で考える気がないのかよ……」と彼氏は面倒に思うはず。表面上はやさしくしてくれていても、内心は「なんで毎回俺が決めなきゃならないんだよ」と思っているかも。けっこうデートのプランを考えるのも手間ですからね。

「なんでもいい」と言われて困る理由は、他にもあります。

それは相手の真意が見えないこと。
相手が何を考えているかわからないと、人は不安になるものです。特にまだつきあいが浅いうちは、好みは熟知していないし、そのときの気分も読めません。その状態で「なんでもいい」と言われると、まるで試されているような気持ちになるのです。

彼女の今の気分を読みつつ、2人で楽しく過ごせる場をチョイスしなければならない。その場で検索するのも野暮だし、苦手な食べ物やお財布事情などを考慮しつつ、連れて行って喜ばれるような場所をその場で選び取らなければならないって……ものすごいプレッシャーですよね。「なんでもいい」の裏側には、それだけの手間があるのです。しかも口では「いいね」と言っていても、内心は「こりゃねえわ」と思われているんじゃないかという不安もついて回ります。

また、つきあいが深くなった彼氏に対してやりがちなのが、「なんでもいい」と言いつつ、相手が提案したモノに「う〜〜ん、そういう気分じゃないかな」とダメ出しをしてしまうこと。それって、なんでもよくないのでは……。相手のテンションをさらに下げる行動です。

ここまで書いて、唐突に思い出しました。筆者の学生時代のことです。
彼氏ではないですが、男友達と遊んでいたときのこと。「○○と××、どっちにする?」と聞かれて(詳細なシチュエーションは忘れました)、即座に決められずその場で「う〜〜ん……」と迷った筆者。すると友人は軽くイラッとした様子を見せつつ、「△△(←筆者のあだ名)、ハッキリしような、ハッキリ!」と言ったのです。ふだんそれほど短気でもオラオラでもない彼が見せた態度にビックリしたと同時に、「あ、こういうリアクションってよくないんだ……」と気づきました。

その日相手と楽しく過ごしたかったら、自分からもなにか提案を。惰性で「なんでもいい」を使うのは、相手に責任を負わせることだと自覚しましょう。
(アオノミサコ)

この記事を書いたライター

アオノミサコ
イラストレーター・漫画家。美容から神事、ディープスポット巡り等の漫画やコラムを執筆。著書『わがままセラピー入門』(KADOKAWA)が販売中。

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