男性が「されて嬉しい心配」「嬉しくない心配」って? 世話好き女子になりすぎないための心得

女性は人を心配したり、世話をしたりするのが比較的好きな人が多いですよね。母性本能については諸説ありますが、小さな女の子を見ていると、やはり生まれつき備わっている資質なのかな? と思わされる瞬間もあります。好きな男性や彼氏に対しても「心配・世話をしてあげたい」という女性は多いと思いますが、時にその態度がマイナスになってしまうことも。男性が「されて嬉しい心配」と「あまり嬉しくない心配」について心得ておくと、良好な関係維持に役立つかもしれません。

目次

「仕事」のことを心配されると、無能な気がしてくる!?


まず「あまり嬉しくない心配」の代表例は、「仕事」に関すること。ひと言ふた言くらいならいいとしても、あまり過度に心配をされると、男性は「あなたにできるの?」と言われているような気分になり、自分が「無能」な気がしてきてしまうのだとか。

これは女性と大きく違うポイントですよね。仕事で不安や悩みを抱えているとき、女性の多くは、好きな男性が心配してくれたら気持ちが和らぐし、「味方がいてくれると思えて嬉しい」と思うことでしょう。

男性も心配してくれる気持ち自体はありがたいと思うようですが、できればあまり心配の態度を見せず、「あなたなら大丈夫」と遠くから信頼する態度でいていたほうが「嬉しい」と感じる人が多いようです。あまり心配したり世話したりという態度は、「誰かに手取り足取りサポートされるより、自分の力でできるようになりたい」「自分の力で成し遂げて賞賛されたい」、そんな男性特有の自立心を削いでしまうのかもしれませんね。

もちろん男性にも色々なタイプがいますし、本人からヘルプがあったときは、可能な限り応えてあげればいいと思います。ただ、特に求められていないのなら、「信じて放っておく」ほうが喜ばれるケースもある――ということだけは、心得ておくとよさそうです。

体調が弱ったときは、素直にうれしい!


一方、男子が素直に「心配されてうれしい」と思う代表例は、体調が弱ったとき。風邪で寝込んだり、怪我をしたり体調不安があったりするときは心配も世話焼きも大歓迎で、「むしろ放って置かれると落ち込む!」なんて男性意見も得られました。

「弱ったときにだけ甘えるの〜?」なんて思う人もいるかもしれませんが(笑)、男性は女性に比べると、普段あまり心や感情に焦点を当てて生活していない分、体調悪化など物理的なきっかけがあった際に、ぐっと集中的に不安を感じやすいのかも。人間には、不安や恐怖が高まると他人と一緒にいたいと思うようになる傾向(=親和欲求)があることが知られていますが、体調悪化は「働けないと自分の存在意義が感じられない」「仕事のパフォーマンスが落ちる」ことにも繋がり、想像以上に男子を不安に陥らせるのかもしれません。

ちなみに心理学者の渋谷昌三氏は、「長男や長女は特に親和欲求が強いので、お目当ての男性(特に長男)が入院したときは、甲斐甲斐しく世話をしてあげましょう」なんて指南をされています。長男狙いの方は、ぜひ参考してみてはいかがでしょうか(笑)。

過剰に心配したがる人は、欲求をすり替えている可能性も


大事な人を心配したり、無私に献身を注いだりできるのは、女性として、人として、大きな魅力ですよね。しかしながら、過度に人の世話や心配をしようとしてしまう場合、その本人の心に「欲求不満」「直視したくない問題」「多大な見返りを求める気持ち」が潜んでいることもあります。中には、心配や世話をする満足感を得たいがために“ダメ男”に自ら寄っていってしまうような女性も……。

“割れ鍋に綴じ蓋”なんて慣用句どおり、それでお互いが満足ならば言うことなしですが、「いつも彼のことが心配で頭いっぱいなの」というような関係は、最終的に破綻しやすいので要注意。心配の気持ちや世話焼きの態度は”小出し”にしたり、緩急をつけたりみましょう。サポートはできる範囲にとどめ、時には「可愛い子ほど旅をさせよ」をモットーに“見守る”に徹するのもいいと思います。「彼の心配や世話をすることが私の生きがい(存在意義)」とまではならないよう、しっかり自立するところは自立しあって、いい関係を築いていきたいものですね。
(外山ゆひら)

(参考)「必ず誰かに話したくなる心理学99題」 渋谷昌三監修 岡崎博之編著 宝島社

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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