なんであんな男と…なかったことにしたい恥ずかしい恋愛黒歴史

「私、なんであんな男と付き合ってたんだろう……?」

……誰にでも「恋愛にまつわるイタイ思い出」のひとつふたつはあるだろう。
特に男性に対する臭覚が研ぎ澄まされていない若い頃は、いまだったら絶対にあり得ない男に惹かれてしまったり、ムダに尽くして時間を浪費してしまったり……はたまた大きな失恋のあと淋しさに耐えられずダメ男と付き合ってしまったり……。

今回は『今となっては恥ずかしい、できればなかったことにしたい……“私の恋愛黒歴史”』を暴露してもらったので、あなた自身もそんなイタイ黒歴史を刻まないよう気をつけていただきたい。

目次

金持ちの男との見せかけの恋


「ちゃんとした正社員にはなれず不安定な派遣社員時代、いつ切られるかも分からずビクビクする毎日だった……。そんな時、知人が主催する飲み会で知り合ったのがS男。彼は800万以上する高級時計を身につけ、『混んでる電車になぞ乗りたかない』と東京から横浜間さえ新幹線を使っちゃうくらいのハンパないボンボンだった。『僕はキミの願いを全て叶えてあげられる』っていうセリフに目がくらんだ私は、彼と関係を持つように……。でもそのうち“待てない並べない”っていう金持ち特有の悪癖があらわれてきたり、有名レストランで『どこぞこの銘柄の何年モノのワインがない』とかで支配人を呼びつけ怒鳴りつけるということも数知れず……。そんなS男の傲慢さも豪勢なデートや美味しいディナーにありつく為にしばらくガマンしてたけど『これじゃぁ私、お金で身体を売る女と一緒じゃん』……と虚しくなって身を引いた。いま振り返るとあの恋は私の人生最大の汚点。……というか恋じゃなかったよね(笑)」(30代・サービス業)

……あなたにも経験がないだろうか? 相手の地位だとか権力だとか、職種・肩書・収入などそういう類に惹かれてしまったことが。「彼は私にイイ思いをさせてくれるだろうから、このくらい」と“相手の不快”にめをつぶってしまったことが……。それはこの女性が語っている通り、「~のために身を売っている」ことに他ならない。「私、愛もないのに娼婦みたいなマネしてる?……」そう感じたとき、その“恋愛ごっこ”は女にとっての“汚点”になってしまうのである。「私が本当に愛したのは彼でなく、彼が持っているお金や名誉だった」……のだ。

イケメンすぎる彼との身の丈に合わない恋


「どっからどうみても中の下の容姿私が、どこでどう気に入られたかのか、誰もが羨むイケメンの彼と付き合うことに。最初は天にも昇る心地だったけど、本当の地獄はそこからだった。『カッコ良くてお洒落な彼に釣り合う女にならなきゃ!』とやっきになって、服やエステ、化粧品につぎ込んだ額は半年で100万円以上……ローン返済でパンパン。そんなある日、彼に突然呼びだされて着替える間もなくジーンズで待ち合わせ場所に行ったら、『は? 今日やる気あんの?』『俺と一緒に歩くのにそのカッコはないんじゃん』と冷たくダメ出しされデパートに入り着替えさせられたことも……。そんな私を知っていた男友達に『これ以上お前が無理する姿なんてみてらんねぇ。そんな服似合わねえよ、お前はヘンに着飾らない方が可愛いんだよ!』って言われて大泣きした……。私が愛してたのは“イケメンの彼と付き合える私”であって、彼自身なんかじゃなかった。いまはその男友達と結ばれて幸せだけど、あの“背伸びしてた恋愛”を思い出すと穴でも掘って入りたくなる(笑)」(30代・インテリア)

……「誰もが羨む男に見染められた自分」「見てくれのイイ男と付き合える私」となれば優越感はひとしおだ。……だが“身の丈に合わない恋”は窮屈な服を着ているようなもの。それはあなたの心を締め付け、傷跡さえ残す。そんな服など脱ぎ捨て、さっさとラクな服に着替えてしまえばよいのに周囲の羨望からくる快感が手放せないでいる……なんてことはないだろうか?
しかし自分にそぐわない恋愛をしている女は少しも美しく見えない。似合わない恋愛をしている女性は“笑顔”という最高のアクセサリーを身に着けていないのだ。
恋愛も衣類も、心地良さが一番。自分に似合わないドレスより毎日着られるファストファッションを選ぼう。

女にとっての黒歴史は、自分を売った恋


……振り返ってみて「私、バカだった……」「なんであんなことを?」と女が頭を抱えたくなるのは、“自分の心を売った恋”ではないだろうか。
それは“自分の感情を押し殺して相手に合わせた恋”と言い換えることもできる。

「彼のココがイヤなんだけど……」「ホントはこんなこと、したくないんだけどな……」という自分の感情を押し殺して“偽りの恋愛”しまう理由はさまざまだ。上の例のようにワンランク上の生活への欲求や自らの見栄の場合もあるだろう。
けれどそれと引き換えに損なわれるものもが必ず出てくる。
自分の感情を押し隠し、自分の身体を相手に差し出してしまったその時……女は“屈辱”を覚えるのではないだろうか?

「虚しさ」という別の感情が芽生え、心を破壊していく。
「彼といても心から笑えない……」そんな恋愛はその時点でもう終わっているも同然である。

「私っていま惨めかも……」と感じている女性は、いますぐその恋から離れるべきだ。
「一生消せない恋愛黒歴史」に転化してしまうその前に……。
(神崎桃子)

この記事を書いたライター

神崎桃子
体験型恋愛コラムニストとして活動し、ヒット記事の数々生み出す。大手ポータルサイトにてコラムを連載中。男女のズレや生態、恋愛市場の時事問題を得意とし、文章セミナー、婚活セミナー講師も手がける。

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