「孤独死がイヤだから結婚したい」発言をやめたほうがいい理由

相席カフェを取り上げたあるTV番組にて。20代前半の女性たちが、結婚したい理由を聞かれ、「孤独死したくないから」と答えるシーンがありました。出会いを探す男女からはよく聞かれる言葉ですよね。なんとなく無難な理由だと思って発言している人もいるのでしょうが、出会いの場においては、この言葉をあまり
使わないほうが自分にとってプラスかもしれません。

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「身勝手な人」「とりあえず言っているだけの人」という悪い印象に!?


「孤独死が嫌だから結婚したい」という発言は、よくよく考えてみると、かなり後ろ向きな発言です。誰しも老後の不安はあって当然なのですが、面と向かってそう言われると、人によっては以下のようなネガティブなイメージを抱くこともあるでしょう。

1.「介護要員が欲しいってこと?」「自分が弱ったときの保険を確保したいだけ?」
2.「とりあえず孤独や寂しさを埋められれば、誰でもいいの?」
3.「今すぐ一緒に生きていくパートナーが欲しいわけではないの?」

1や2はかなり“自己都合”な印象ですよね。どんなに本音でそう思っていたとしても、恋愛を前提としたような場では、自己都合の理由は喜ばれません。悪くすると、「私(俺)は、あなたを満たすための道具じゃないんですけど」なんて思われてしまうかも。「介護要員でもいいから結婚してください!」と思ってもらえるような“対価”が自分にあるならば別ですが、普通の人の場合、あまりこれを言ってプラスになることは滅多にないように思います。

また3、「孤独死が嫌だから結婚したい」発言には、「今すぐ誰かと生きていきたい」というイメージがないですよね。「老後までをどう過ごしたいのか」という結婚生活が見えてきませんし、「先々のためにとりあえず」「そのうち」程度で言っているだけで、あまり真剣味がないようにも聞こえてしまいます。真剣に結婚を望んでいる人の場合、そのようなイメージを与えてしまうのは損ではないでしょうか。

「〜したいから結婚」発言がおすすめ! 自分の個性を伝えていこう


せっかく異性と話せるチャンスに無難な発言をするのは、機会損失でもあります。結婚したい理由を聞かれて、「孤独死が嫌だから」と答えてみたら、「嫌ですよね!私もなんです!」と意気投合し、相手に魅力を感じて盛り上がって……なんてことになりにくいのは想像がつきますよね(笑)。それよりは、その人らしい個性が見える理由を述べたほうがベターではないでしょうか。例えば、以下のような返答です。

・「私は◯◯が好きで、一緒にできたら嬉しいなと思いまして」
・「週末、アウトドアなんかして過ごせたら楽しいなと思うんです」
・「夜、一緒にお酒が飲める人と結婚したいんですよね」
・「子どもが好きで、賑やかな家庭を作りたいなと思いまして」
・「ご飯をよく作るのですが、一人じゃ張り合いがないので、食べてくれる人が欲しくて……」
などなど。

このほうが具体的なイメージが浮かびますし、そこから気の合うポイントを見つけたり、会話を広げたりすることもできるでしょう。「孤独死したくない」という自己都合の発言より、相手と一緒にできること、お互いのメリットにもなりえるような内容を述べたほうが、進展にも繋がりやすいはず。

それに実際、「結婚しさえすれば、老後の不安は消える」というわけではないですよね。逆に様々な負担や負債を抱えることもありますし、「老後の備え」という点だけで考えるならば、今から精一杯働いて貯金する以外に“確実”な方法はないと思います。それでも、ひとりでは得られない喜びや安心を求めて、人は結婚を望む。昔のように経済的な理由だけで結婚を望む人が減っている時代、なるべく前向きなイメージを感じられる言葉を述べたほうが、異性との会話にはよい空気が生まれると思います。

ただでさえ緊張もある場で、あれこれと発言を気にするのも窮屈かとは思いますが(汗)、もし「いい出会いがない」と悩んでいて、「孤独死」発言が口癖になっている人がいたら、こんな点もちょっぴり気をつけてみてはいかがでしょうか。思い当たる方は、ぜひご参考くださいね。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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