女性から好きになった片思いが成就しにくい理由と対策

「好きになった人とはうまくいかないから……」という理由で、自分を好いてくれる男性との交際や結婚を決めていく女性を、これまで何人も見てきました。いくつもの恋愛を経た結果、「やっぱり女は愛されなきゃダメなんだ」という結論を見出していく女性は少なくないですよね。女性に比べると、男性は「自分のツボにハマる女性」へのこだわりが強く、それに当てはまらない女性とは恋愛になりにくい、という傾向はありますが、女性から好きになった片思いが成就しにくい理由は、決してそれだけではありません。女性側にある原因と、その対策をご紹介します。

目次

理由1.「現状のところ愛されていない」事実を受け止めきれない


まずひとつめに、女性は「現状、彼に愛されていない」という事実を受け止めきれなくなりやすい、という原因です。世の中には「愛されることこそが、女性の一番の価値である」といった風潮が未だにありますよね。幼少期からそういう空気の中で育つ方も多いと思います。それゆえに「自分はまだ彼に愛されていない」という事実を実感させられるたびに惨めな気持ちになったり、卑屈な気持ちになったりしてしまう。そして徐々に自信を失っていき、相手も魅了できなくなってしまう――。

最近では「好きな男性を射止めたいなら、仮氏を作れ(=他の男性から愛されている自信をもらえ)」なんて説も出回っていますが、それくらい、「自分は誰かに愛されている」という安心感を必要とする女性は多いということでしょう。

仕事や学業が順調でも、恋愛や結婚をしていないだけで「私は生きる価値がない」なんて思いつめてしまう女性がいるのも、この価値観が理由なのだと思います。もちろん男性だって愛情を欲する気持ちはあるものですが、男性はそれよりも「社会で認められること」「なんらかに秀でていること」に自分の価値を置きますよね。恋愛がダメでも仕事がうまくいっていれば「生きる価値がない」とまでは思いつめない人が殆どでしょう。

理由2.不安から、相手に「愛されたい願望」をぶつけてしまう


女性の「現状、愛されていない不安」は、アプローチ行動にも現れます。「あなたを好きです」と口では言いながらも、不安が募ると、行動は「早く私を愛してよ」「もっと私を必要として、愛されているという実感を与えてよ……」という思いが反映されたエゴイスティックなものになってしまうことも。好きな相手に無意識に「愛されていない不安」や「愛されたい願望」をぶつけてしまうことも、女性からの片思いがうまくいきにくい大きな原因と言えるでしょう。

もちろん、相手側もこちらに好意を持っていれば、その願望に応えてくれることもあります。しかし好きになって早々にそれをやってしまうと、相手のほうはまだ好意や愛情が十分に育っていないために「負担過剰」に思われやすく、成就しない結果となってしまいやすいです。

理由3.「相手を振り向かせる努力」が安定的にできない


男女問わず、異性を振り向かせたいと思うときは、相手に“心地よさ”を与えたり、一方で適度な“刺激”も与えたり、魅力を上手にアピールしたりと、それなりの努力が必要ですよね。しかし前項のような自信喪失や不安が続くと、女性は愛される見返りを求めて相手に尽くすばかりになりやすく、刺激や魅力を伝える精神的余裕がなくなりがちです。そのうちに振り向いてくれない相手を責めるようになり、「彼は思わせぶりな態度ばかりする」「私は都合のいい女なの?」なんて批判しながらも離れられない、そんな状態に陥ってしまうこともあります。

片思いでも、「自信と余裕」を持ち続けられる女性は強い!


上記を総合すると、つまり女性の片思いにおいては、「愛されない不安」や「愛されたい願望」をコントロールできるかどうかが勝敗を分ける――と言えるのではないでしょうか。「彼はまだこちらを意識していないな」「少し好意はあるようだけど、愛情とまではいかないみたい」といった状況を冷静に認めることができ、「でもそれが何? 振り向かせてみせようじゃない!(笑)」「もし彼がダメでも、恋なんてまたすぐできるから平気だもん♪」なんて余裕を保てる女性は片思いに強い、ということですね。

もちろん、それが簡単でないのは百も承知です。まずは何より「自信」と「心の余裕」を育てること。いろいろな雑音が聞こえてくるかもしれませんが、「特定の異性に愛されていない自分は価値がない」などとは絶対に思わず、社会で認められていることや、人から褒められた些細な出来事などもしっかり自信にしていきましょう。

その上で、自分でも自分を喜ばせる努力をしながら、人々や自然からのささやかな愛情も積極的に受け取っていく。そうしたスタンスが身につけば、女性から好きになった場合でも叶いやすいですし、成就してからも安定した関係を築いていきやすいと思います。向き不向きもあるかと思いますが、片思いを成就させたいと思う方はぜひご参考くださいね。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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