恋愛で悪い妄想ばかりしてしまう人へのアドバイス

若者の恋愛離れが進んでいると言われる時代ですが、それでも、女子の悩みの多くは恋愛や結婚のこと。恋をすると頭の中がいっぱいになってしまう……という人も少なくないことと思います。しかしあまり悩みすぎたり、悪い妄想ばかりしてしまう人は要注意。それが原因で恋がダメになってしまうケースも少なくありません。今回は、悪い妄想からの簡単な回避法をご紹介します。

目次

「未来」を心配し、「過去」にくよくよしても悪影響ばかり!?


恋愛で悪い妄想をしているとき、頭の中は大体、「未来」か「過去」にワープしていますよね。「このまま別れることになったらどうしよう」「二度と連絡が来ないんじゃないか」と未来の悪い想像をしたり、「あの時、あんなこと言わなきゃよかった」「あんなLINEを送っちゃった私が悪いんだ」と過去の出来事にくよくよしたり。かの美輪明宏さんは「悩むより考えろ」とよく言っておられますが、過去や未来について妄想を膨らませて悩んだところで、自分の気分が落ち込むだけ。今後のプランや反省点を具体的に”考える”ならば、少しは意味があるでしょうが……。

もちろん、未来や過去を考えることがすべて悪い、というわけではありません。ポジティブな妄想であれば、恋の進展を助けることもあります。「あの人と結ばれちゃったりして!」「なんだか、この恋はうまくいきそう」なんて前向きに思っていたら現実になっちゃった! なんてこともたまにありますよね。普段から恋愛の妄想を巡らせている人は、常に異性を意識している分、色気があり、恋多きタイプの人も少なくありません。

しかし、ポジティブな妄想の場合でも、あまり未来や過去のことを考えすぎると、後からガクンと落胆する瞬間がやってきやすいです。たとえば、「誕生日だし、彼がサプライズしてくれるかも!」なんて勝手に妄想して、実際に彼がそれに応えなかった場合、ひどく落ち込みますよね。ポジティブな妄想でも“期待”に変わってしまうと、こういう落胆が増えてきて、そのうちに「もう愛情がないのかな」「他に気になる人がいるのかも」などと悪い妄想に変わってしまい、自滅に向かうことも……。どんなにポジティブな妄想でも”適量”でやめておかないと、自分を追い込んでしまうことにもなりやすいです。

妄想が浮かんだら、「すぐに離れる」癖を身につけよう!


人はなぜ妄想をしてしまうのか。ポジティブな妄想は、ひとえに「楽しい」からですよね(笑)。悪い妄想でも、暇つぶしにはなりますし、「恋に悩んでいる私」というヒロイズムを満たしてくれる、そんなメリットもあるのかもしれません。

しかし実際の恋愛に対しては、いい影響を与えることは少なく、むしろ悪影響のほうが大きいです。「相手の気持ちがわからないから」「不安だから」「先が見えないから」と妄想を巡らせたところで誰かが現実を変えてくれるわけでもなく、ただただ、自分の心が不安定になるばかり。それによって相手への言動もおかしくなり、大して問題のなかった関係にも問題を生じさせてしまうケースが多いです。

過度の妄想は、百害あって一利なし。ということで、おすすめしたいのが、頭のなかの妄想から「すぐに離れる」癖を身につけること。具体的には以下のような方法です。

悪い妄想を退治する方法


1.あれこれ過去や未来のことを妄想し始めたら、「ああ、また私は余計なこと考えているな…!」と気づく
2.気づいたら、「(これはただの)妄想、妄想、妄想」と心のなかで唱えてみる
3.それから「自分の体の動作」のほうに意識を向け、しばらく実況中継をしてみる
例)ただ座っているだけなら呼吸に注目し「吸っている、吐いている……」「(胸が)膨らむ、縮む……」などと心のなかで唱える

これは、いわゆる「瞑想」に基づいた方法です。瞑想の真髄は「思考しないこと」。頭のなかに割り込んでくる思考・雑念・妄想を上手に退治することが、瞑想の最大の目的です。2500年もの歴史を持つ仏教から生まれた瞑想の効果は、今や世界じゅうで認められており、近年はAppleやGoogleなど有名企業の研修でも取り入れられているほど。最初は少しハードルを感じる方もいるかもしれませんが、ちょっぴりでもそのアイデアを取り入れてみると、きっと恋の悩みも軽くなるはずです。

上記は応用も可能です。たとえば、悲しい恋の歌を聞いて彼を思い出してしまったときは、「これはただの音、音ですよ〜」と意識をそらす。好きな男性から来たLINEの意味を毎日考え込んでしまうときも、「あんなの、ただの文字、文字」と捉え、必要以上に妄想を膨らませるのを回避する、などなど。

過度の妄想が恋をうまくいかなくする原因となっているならば、そして安定した恋をしたいならば、自分から意識的に妄想を卒業してみるのもいいのではと思います。ひとりで妄想し、一方的に実らぬ恋を楽しむのは、青春時代くらいに留めておきたいものですよね(笑)。

過去のつらい恋を思い出してしまう夜も、「はー悲しい。でもただの雑念、雑念。以上!」と思考を止める。恋愛でうれしい出来事があったときも「わ、うれしいな!」と1回喜んだら、それ以上の妄想を膨らませない。こうしたことが上手にできるようになれば、安定した心を保つことができ、恋愛にも好影響が出てくると思います。

頭のなかが恋愛でいっぱいになり、悪い妄想をしがちな皆さんは、ぜひご参考くださいね。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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