”いい雰囲気”になっても付き合えない時の理由と対策

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発言小町に「告白の返事が『少し時間が欲しい』の場合」という投稿が寄せられました。トピ主さんは、合コンで出会った男性と、2週間で2回デートをしました。多少のスキンシップもあったそうですが、彼から「このままだと遊び相手みたいになっちゃいそう」と言われ、恋人らしいことは何もしていない様子。関係をはっきりさせたいのかと感じたトピ主さんは「付き合いたい」と告白。彼はご自身の状況や本音を詳しく伝えた上で、「考えさせてほしい」と言い、以来1週間ほど連絡はありません。「彼は本当に(今後のことを)考えてくれるのでしょうか?」と問いかけています。

目次

「好意はあるけれど、“好き”にはなれていない」という関係


今回の恋は、“一目惚れに近い形”とつづっているトピ主さん。知り合って2週間ほどでの告白は、一般的に考えれば早いですが、時にはそのように気持ちが高ぶる恋もありますよね。

まずは彼の言葉から真意をひも解いてみましょう。「このままだと遊び相手みたいになっちゃいそうで(次に会うべきか)分からない」と言ったとのこと。これはつまり、「遊び相手のような関係には興味がない」ということだと推測します。世の中には“体だけの関係”を望むような方もいますが、「好きな女性といて心安らぐ時間を持ちたい」と願っている男性もたくさんいます。おそらく彼も、交際をするならきちんと付き合いたい、という考えがあるのでしょう。「体の関係なしで遊びやご飯に行ったりして、ゆっくり関係を築いていきたい」とも言っていたそうですが、この言葉からは十分に今後の可能性(=脈)を感じました。

ただし、彼は「(トピ主さんを)“好き”になれていないのが本音」「俺の中で整理がついていないから少し時間がほしい」「今は仕事が手一杯で、付き合う付き合わないを考える余力がない」とも言ったとか。彼はトピ主さんを“女性”として見ているし、好意もあるものの、知り合ってまだ2週間ということもあり、「この人が好きだ!」と言い切れるほどの強い気持ちまでは、まだ持てていないのだろうと推測します。

無理なく“相手の気持ちが育つペース”を待てるかどうか、考えてみよう


以前、友人の男性がこんなことを語っていました。「男は“好意のゾーン”は広いけど、その上にある“好きのゾーン”はかなり狭いよ。簡単に“好き”とまではならない」と。1つの意見ではありますが、今回の彼が言わんとしていることも、つまりそういうことなのではないでしょうか。トピ主さんへの気持ちが「好意」を超えて「好き」まで高まってくるかどうか、今の段階では彼自身も「わからない」と感じている。彼は「次に付き合う人と結婚したい」とも言っていたそうですが、ならば尚のこと、「一緒に生きていきたい」と思えるような関係を探しているのだと思います。

彼の言い分を総合すると、「僕はあなたにひかれてはいる。けれど、今の時点では気持ちが不十分なので付き合えない。もう少しゆっくり関係を深めるなかで、相性を確かめてみませんか?」ということなのではないでしょうか。

これが事実だとしたら、トピ主さんはどうしたいでしょうか。<1>友達の期間を設け、時間をかけて彼との可能性に賭けてみるか。それとも、<2>成就の可能性は低いと判断し、諦めて次へ進むか。トピ主さんが器用なタイプならば、<3>彼と友達としての関係は続けながら、他の男性も同時進行で探す、という選択もあるかと思います。

<1>を選び、彼との未来に期待をかけるならば、長期プランで臨むことが必要です。「今時点では、自分のほうが恋する気持ちが強い」という現状をしっかり自覚した上で、「半年~1年かけて、もっと好きにさせていくぞ!」くらいの気持ちでプランを立てるのがベストでしょう。

しかし、「仲良くしてみたものの、彼の“好き”のゾーンにまでは入らなかった」となれば、当然「結局ダメだった」となる可能性もあります。「半年も費やして実らないのは、時間の無駄だ」と思うのであれば、<2>を選んだ方がダメージは少ないかもしれません。「のんびりした展開は待てない性格だから」「追いかける側の恋は自信がないので、次にいきたい」というのも、ひとつの選択です。この先、“一目惚れ同士”になる相手に出会えれば、展開はスピーディーでしょう。あるいは、男性から先に一目惚れをされ、トピ主さんも悪からず思えるような出会いがあれば、恋人への進展はもっと早いことでしょう。

恋愛では、「相手とペースが合っていること」が非常に重要です。相手の気持ちが盛り下がっているなら、こちらもスッと温度を下げる。逆に相手の気持ちが盛り上がってきたら、こちらもちょっと上げてみる。シーソーのようにうまくバランスを取って継続することが必要で、片方だけが重くなりすぎると、ドスンと地に落ちてしまい、恋は終わってしまいます。彼の気持ちが下がっているときは、2週間でも1カ月でも平気で連絡をせず放っておける……くらいの余裕がなければ、継続はなかなか難しいと思います。

トピ主さんはそうした過程を深刻になりすぎずに頑張れそうでしょうか。「彼にどのくらいの魅力を感じているか」にもよると思いますが、ズルズルと時間を浪費したくないならば、「半年だけ頑張ってみよう!」など片思いの最終期限を決めておくのもおすすめです。

彼の発言や行動を信じられないのは、自分もまだ確信がないから?


その後、読者からのアドバイスを受け「諦める」とつづっているトピ主さん。交際前に自分から誘う形でキスをしたこと、体の関係になりかけたことなどを反省されたようで、「次は真面目に頑張りたい」とのこと。順序だって関係を進めていくことは、確かに“真剣交際できる確率”を高めます。しかし世の中には、体の関係から始まって結婚されていくようなカップルもいますよね。ふれあいを求め合うのは、人として自然なことではあります。彼にひかれ、「触れたい」と思ったご自身の気持ちを“悪者扱い”まではしなくてもいいのかなと思いました。

男性も女性も“本能”と“理性”、両方からの意見を持っています。本能的な恋心の高ぶりが少し落ち着いたら、今度は「あの日は盛り上がっちゃってキスしちゃったね」「でもお互いのこと、実際まだほとんど知らないよね」といった理性的な考えが沸き起こってくる。彼のほうも冷静になった上で、少し関係を急ぎすぎたことに気づき、「いったん関係を巻き戻して、友達として仲良くしてみませんか?」といった提案をしてきたのかもしれませんね。

投稿を読む限り、彼のほうは“言いにくい本音”もそれなりに伝えてきている印象を受けます。しかし、トピ主さんのほうは、彼の言い分を信じきれない様子。彼を「好き」ではあるものの、おそらく「(自分の意思で)彼を信じよう」「彼と一緒に生きていきたい」というほどの強い気持ちはまだ持てていないのでしょう。知り合って2週間であれば当然だと思います。告白はしたものの、自分のほうの気持ちもしっかり固まっていない――ということならば、本当はまだ“最終結論”を急がなくてもいい段階なのかもしれませんね。そんな観点からも、ご自身の今の気持ちや未来を、少し落ち着いて見つめてみてはいかがでしょうか。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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