上品で癒し系の女性なのにモテないのはなぜ?

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大学生のトピ主さんから、発言小町に「ネット上のコラムに書かれたモテる女性像は現実もそうですか?」という投稿が寄せられました。トピ主さんがよく読むインターネットのコラムなどには、「本命になりやすいのは、上品、マナーがしっかりしていて 癒やし系、話を聞いてくれる女性」と書かれているものの、周囲で彼氏がいるのは、そうではないタイプの女性ばかり。

一方、昔から「お嬢様っぽい、品がある、おとなしそう」「話しかけにくい、誘いにくい印象」と言われてきたトピ主さんは、モテたい気持ちから異性に話しかけたり気を配ったりしているものの、気軽に接してもらえない状況が続いているそうです。「自分のようなタイプは男子学生にはモテないのか、改善策も併せて教えて欲しい」とアドバイスを求めています。

目次

「好み」は想像以上に千差万別! 遠くから恋している男子もいるかも!?


世間で言われる“モテる女性”に近づく努力をしているものの、好きな彼にも、その他の男性にも遠慮されがちで悩んでいる……というトピ主さん。男子学生が相手だからなのか、それとも社会人になっても同じ状況が続くのか、と先々のことも含め心配されています。

「上品で癒やし系の女性」は、たしかに男性の好む女性像の一例だと思います。でもすべての男性が、そういう女性が一番タイプ、というわけではないでしょう。たとえば芸能界を見ていても、いろんなタイプの女性アイドルが人気を得ていますよね。目鼻立ちのくっきりした美人もいれば童顔でかわいらしい人もいるし、痩せている人もふくよかな人もいる。上品な人もいれば、気安さが魅力の人、元気キャラの人、ミステリアスな雰囲気の人もいます。男性の好みのタイプはそれほど細分化している――ということの表れではないでしょうか。

そう考えれば、「自分らしくいれば、そこに魅力を感じてくれる男性はきっといる」とも考えられます。実際、トピ主さんもサラリーマンの男性に声をかけられることがあるとか。その事実は、「今のトピ主さんに魅力を感じる男性もちゃんと存在する」ということの証明ですよね。

たまたまその人がサラリーマンだったというだけで、「社会人だから、男子学生だからどう」という違いはないと思いますが、しいて言うならば、いろいろな経験を積んでいる社会人男性のほうが、女性に話しかけること自体に慣れている、という傾向はあるかもしれません。

トピ主さんは上品なタイプで、おそらく“高嶺の花”という存在に見られやすいのではとも推測します。期待をあおるわけではないですが、遠くからほのかに恋心を抱いてトピ主さんを見ている奥手な男子学生だって、もしかしたらいるかも……!? そんなふうに思いました。

人の魅力は多面的。「タイプではない異性」を好きになることもある


投稿には、「周囲で彼氏がいる女友達は正直、少し下品だったり、言葉遣いが悪い、下ネタが通じたり、身だしなみがなっていない部分があったり、ガツガツしていて女の子らしくない性格の子だったりするため、疑問を抱いている」といった記述もあります。

そう思うならばなおさら、「彼女たち、実はどんな魅力を持っているんだろう?」とじっくり観察してみましょう。きっと何かしら学べるものがあるはずです。なんとなくですが、彼女たちは異性とフランクに話すことに慣れていたり、コミュニケーション能力が高かったりする一面があるのかなと推測します。

また、トピ主さんはインターネットのコラムなどの女性像を参考にしているそうですが、それらは女性の魅力の“ほんの一部”を切り取った情報である……ということは忘れずに。人間の魅力はとても多面的なものです。「言葉遣いが悪くても、聞き上手な人」や、「身だしなみが多少整っていなくても、癒やし系の人」もいることでしょう。

人の特徴の一部を切り取って“評価”することにも、あまり意味がありません。たとえば、投稿内のトピ主さんは「上品だけど、友達の悪口を言う嫌な人」なんて意地悪な見方もできますが、それは正しい評価だと思えますか? 一部だけを切り取るならば、いかようにも形容できますが、きっともっといろんな一面や考えを持っているはずです。恋愛では「タイプではない相手を好きになってしまった」ということもよくありますし、一般論で言われる“好みのタイプ”は軽い参考程度にして、あまり捉われすぎないようにしていきましょう。

モテる人=自分に自信を「モテ」ている人!? 簡単ではないからこそ価値がある


トピ主さんは自分が好きですか? 自信を持てていますか? 人生では、恋人がいないことで自信を持ちづらい時期はあるかもしれませんが、もしも「異性にモテないと自信が得られない」と思っているならば、それは間違いです。本当にモテる人には、恋愛に関わらず「自分に正しい自信を持てている人」、あるいは「そうあろうと努力している人」が数多くいます。

「自分に自信がない」と落ち込むのは、実はとても楽なこと。自信を持つには、与えられた環境や状況のなかで前を向き、「私はすてきな女性なんだ」と自分を鼓舞する強さや、何かあったときにも投げやりにならず、気持ちをコントロールする力も必要です。ときには、自信の裏付けとなる具体的な努力や結果も必要になってくるでしょう。こうしたことは簡単ではないからこそ、正しく自信を持てている人は周囲からも憧れられ、魅力を感じられやすいのではないでしょうか。

彼氏がいなくても、できるだけ自分に自信を持つにはどうしたらいいか。日々どんな小さな努力や心の修練をすれば、その状態に近づけるのか――。これらをしっかり考えてみるのは、今トピ主さんにとって意味のあることではないかなと思いました。

「好かれたい」という下心からの行為は、魅力につながりにくい!?


「こちら側が気軽に話しかけても、相手が遠慮しているように感じる、距離感を感じる、気軽に接してもらえない」というトピ主さん。男性が遠慮しているように見えるのは、「上品でおとなしいトピ主さんから話しかけられて、緊張しているから」かもしれません。しかしネガティブに推測すれば、「好かれたいという“こび”や下心が感じられて、少し引いているから」という可能性も考えられます。

「好かれたいから」という動機で気安く接しても、「そうする代わりに、私を好きになってね」という下心が含まれている以上、なかなか“魅力”とは感じられにくいように思います。そうした動機があまり強すぎると、優しく接したところで相手にとっては“うれしくないサービス”になりかねない――ということは覚えておくといいかもしれません。

「外見を磨く」「清潔感を保つ」などの間接的な“モテる努力”については効果があるでしょうし、それ以外の方面では「人間力」「コミュニケーション力」を磨くことが非常に有効だと思います。たとえば、異性が「話してみたい」と興味をひかれるような内面の豊かさや個性があるか。シンプルに「話していて楽しいな」と思える会話力があるか。このあたりは「モテるため」というより、「こういう自分になりたいから」「そういう女性になれたらすてきだと思うから」といった動機から努力していくのがおすすめです。

トピ主さんが今よりも肩の力を抜いて、異性と気軽に日常的なコミュニケーションができるようになれば、そのなかから恋愛にもつながる相手がきっと現れてくると思いますよ。異性とのコミュニケーションは“慣れ”によるところも大きいですし、どうぞ焦らずに。まずは「男友達を作ろう」「男女のグループで楽しめる機会を増やそう!」なんて目標から始めてみるといいかもしれませんね。

大学生の今、真剣に自分自身について悩み葛藤することは、きっとトピ主さんに大きな成長や変化をもたらしてくれることでしょう。思うようにいかないこともあるでしょうが、貴重な学生時代の時間を有意義に、そしてぜひ楽しく謳歌してくださいね。微力ながら応援しています。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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