彼氏とファッションの好みが違うときの対処法 服装を変えてと言われたらどうする?

発言小町に「彼氏から服装を指摘されます」という投稿が寄せられました。交際2年の彼氏に「女らしい服装をしてほしい」とお願いされて悩んでいる、というトピ主さん。自分が着たい服やしたい服装は、彼氏の好みではないため、いつも喧嘩になってしまうそうです。

彼氏と服装の趣味が合わないとき
彼氏と服装の趣味が合わないとき

彼氏は「こんな服装をしてほしい」とわざわざ写真まで送ってきたり、トピ主さんが「全身ではなく、トップスやスカートで応用するから」と言っても納得してくれなかったり。全部を彼氏の好みに合わせるというのは「正直うんざり」とのことで、「どういう風に伝えたら納得してくれるでしょうか?」と意見を求めています。

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一度逆の立場で考えてみよう


今回のお悩みには、「思いどおりの服装に変えようとする男子なんて最低」「支配欲の現れでは?」といった批判もあるのではと想像しました。でもよく考えてみれば、女子だって自分が「この系統は苦手だ」と思ってしまう服装の男子と付き合えるかと聞かれたら、「うーん。ちょっと嫌かな(笑)」「自分好みのおしゃれに改造させたい!」なんて答える方も意外と少なくないのでは……とも思います。

男女問わず、「衣食住」における価値観・好み・センスなどは、ある程度、理解や許容をしあえる相手とのほうが足並みをそろえてやっていきやすいですよね。カップルの場合、最初からファッションなども含めて「いいな」と思う異性と付き合うことが多いように思います。もちろん、そうでない方もいるとは思いますが、最初から「一緒に歩くのは嫌だな」「自分と合わない」と思うような服装の相手とは、なかなか仲良くなりにくい側面はあるでしょう。

実はトピ主さん、交際後にファッションの系統が大幅に変化したのだとか。交際前は“きれいめ”な服装だったものの、バイト先の影響で「すっかりカジュアルでボーイッシュな服装に変わってしまった」そうです。彼氏からすれば、「以前のトピ主さんのファッションの方が好みだった」ということなのかもしれませんね。

「ありのままの自分を受け入れてくれない」という不満の心理も関係しているのかも?



さて、トピ主さんが今後どうするかについては、以下の4つの選択肢が考えられるでしょう。

(1)以前着ていた、彼好みの“きれいめ”なファッションに戻す
(2)彼氏と会うときだけ、彼好みの服装にする
(3)自分のしたいファッションをし続ける
(4)その彼氏とは別れ、服装の好みが合う相手を探す

(1)や(2)を選択すれば、喧嘩をする機会はなくなることが期待できます。「こんなことで別れる、というのも馬鹿馬鹿(ばかばか)しい気がする」と円満解決を望んでいるようですし、「彼氏がそれで喜ぶなら、会っているときだけ彼好みのファッションをしてあげよう」と譲歩するのもひとつです。彼氏が喜ぶ姿を見れば納得できるかもしれません。

しかし、アパレルショップで働いていたというトピ主さんは、服装にかなりこだわりのある様子。何を着るかにあまり関心がない人であれば、「彼氏の好きなものを着てあげること」にもさほど抵抗はないかもしれませんが、トピ主さんにとっては、どうしても受け入れがたいことなのかもしれませんね。

自分の着たい服を着続ける選択(3)もありますが、ずっと喧嘩が続き、うんざりして彼氏の心が離れてしまう可能性だってゼロではありません。あるいは、(4)好みを押し付けてくる彼氏に疲れ、トピ主さんが自分から「別れる」という選択をするかもしれません。

この件に固執してしまうのは、「彼氏の好みに合わせるのは面倒くさい、プライドを損ねる」といった理由だけでなく、「ありのままの自分を受け入れてもらえていない、ひとりの人間として愛されていないと感じさせられること」への怒りや不満感があることも考えられます。だからこそ、「私はこんな服が着たいの!」「彼氏好みにするなんてありえない!」と、ちょっと意地になっている側面もあるのかもしれません。

同様に、彼氏のほうも「(トピ主さんが)彼氏に好かれようと努力してくれないこと」に愛情不足を感じ、寂しさや不満を抱いている……という可能性もあるでしょう。

たかがファッション、されどファッション。「自分も彼氏も、なぜこの件で妥協できないのか」を考えてみると、解決のヒントが見えてくるかもしれません。
世の中には「恋人なのに、ありのままの自分でいられない関係はおかしい」と考える人もいれば、「ありのままで受け入れてもらおうなんて傲慢。恋人でも、最低限の礼儀や相手へのサービス精神は必要」という意見の人もいますが、トピ主さんはどう考えるでしょうか。

どちらかが譲歩しないと終わらない議論。具体的な“交渉”をしてみよう


ともあれ、カップル双方が意地になって「自分側の主張」に固執しすぎると、折り合いがつかない展開にはなりやすいです。彼氏は「自分好みの服装にしてほしい」と譲らないし、トピ主さんのほうも「私が着たい服を着たい」と譲らない。二人はお互いに「相手の気持ち」よりも「自分の思い・こだわり」を優先していますよね。

家族や恋人が一緒にやっていくためには、どちらかが自分の意見を譲らなければならない場面もあります。でも、話し合いや交渉によって「折り合い」をつけてやっていくことは可能です。

ということで、まずは「交渉による収束」にトライしてみてはいかがでしょうか。一例ではありますが、「服は自分が好きなものを着させて。その代わり、デート先はあなたの行きたいところに付き合うから」「あなたの好きな服を着てあげた日は、私の分の家事をやってね」とか。

同様に彼氏からも、「俺の好きな服を着てくれたら、車でお迎えしてあげるよ」「好きな服を着てきてくれた日は、夜ご飯おごる!」などなど、譲歩の条件を提示してもらいましょう。その上でよく話し合い、お互いの納得できる形を導き出していく――。
こうした話し合いがうまくできれば、二人は今後どんな問題にぶつかっても、きっとよいパートナーシップを続けていけると思います。

年齢を重ねるうちに、価値観が変わる可能性も



異性の容姿や服装へのこだわりが強いのは、年齢が若い層の傾向でもあります。トピ主さんの彼氏は、もしかしたら今はまだ「見た目のよさ」が最重要で、「自分や相手が世間にどう見えるか」が相当に気になる時期なのかもしれませんね。

彼氏と長い先の将来まで考えているのであれば、「年齢を重ねるうちに、そういうこだわりも薄くなっていくでしょ!」とおおらかに考え、あまり深刻にならないでおくのも一案。「俺の好きな服を着て」と言われたら、「そのうちね~」「買い直すお金がないからなぁ」「そのうちそっち系のファッションがまた好きになるかもだから、待ってて〜」なんて明るく受け流していれば、そこまで深刻な喧嘩にはならないかもしれません。

2年間の交際を続けてきた二人。今回の件は、「うまく譲歩しあいながら、この先も仲良くやっていけるかどうか」という、長続き中のカップルに与えられたひとつの試練なのかも? なんて思いました。うまく乗り越えていけるよう、微力ながら応援しています。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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