彼女が病気のときに冷たい彼氏 別れるべきか悩んだら…

発言小町に「彼氏と別れるか悩んでいます」という投稿が寄せられました。付き合って半年の彼氏のことを「穏やかで、正社員で、生活リズムが似ていて、結婚するならこの人かなと漠然と思っていた」そうです。けれど、旅行中や病気をした際の対応がとても冷たかったことで、結婚をやめるべきか悩んでいます。

(C)LAURIER PRESS
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「愛情不足」の不満を感じているならば、今後も続いていく可能性大


今回の件で、Aさんは【自分への愛情を感じられない彼の態度】に強く失望を感じましたか? それとも、【家族になる相手の看病をするのは当然じゃない?】、【旅行中に別行動なんて、おかしい】といった気持ちを強く感じましたか?

風邪のときには電話で助けを求め、LINEで緊急入院したことを伝え、退院後も電話で不満を伝えた……というAさん。もし前者の気持ちを強く感じたのであれば、「私を愛してくれているなら多少、したいことには付き合ってくれるはずだし、病気のときにも冷たい態度で放置しない」。そんな風に思ったのだろうと推測します。

交際半年という二人。彼の心にはまだ、Aさんへの深い愛情が育っていないのかもしれません。または、彼なりにAさんを愛しているものの、「興味のない趣味に付き合ったり、看病をしたりする必要はない」というクールな価値観である可能性も考えられます。彼は何度も「自己管理は大事」「社会人なんだから」などと主張していたそうですね。体調が優れない人の気持ちがわからないタイプなのか、あるいは自立心が強く、自分の病気のときもあまり人に頼らないタイプなのかもしれません。

いずれにせよ、Aさんが「愛情を感じられなくて寂しい」と感じているのであれば、彼にとって心地よい距離感と、Aさんの望む距離感が違っている可能性があり、この先も同じ不満や悩みが続いていくことが予想できます。Aさんが「もっと愛情深く関わってほしい」とアピールすればするほど、関係は悪化してしまうでしょう。

「価値観が違う」と感じるなら、歩み寄れるのかも試してみよう


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一方、愛情面には特に問題を感じていないものの、後者のような“価値観の相違”に気づいて別れを考えているのであれば、コミュニケーション不足が原因という可能性も。しっかりと思いや考えを伝えあい、歩み寄る努力をしてみるのも一案です。

例えば「結婚したら二人暮らしなんだし、病気のときは面倒を見たり見られたりしたい」と自分の考えを伝えたり、「病気のときは心細いから、近くにいてほしい」と心情を伝えたり。自分がどう考えているかを具体的に伝え、相手側の意見も“冷静に”聞くようにしてみると、今よりは多少歩み寄ることも期待できます。

してもらって当然という態度はNG


ただ気をつけたいのは、相手の言動にただ不満を言ったり、「してもらって当然」という態度を取ったりしてしまうこと。そうなると相手も意固地になり、よい方向に向かわないことが多いでしょう。「価値観は違うもの」ということを前提に、まずは足並みをそろえていく働きかけをしてみましょう。その上で、自分も彼も自分の価値観を一切変えようとせず、「こんな関係ではむなしい、家族になる意味がない」と感じるならば、別れの決断をするのがベストかもしれません。

「視点を変える」「役割を分散する」ことで納得している人もいるけれど……


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夫が自分の趣味に付き合ってくれないとか、病気のときに看病をしてくれないなど、そういう男性と結婚している女性のなかには、視点を変え、「いちいち干渉されるのも面倒だし、放っておいてくれるのは、それはそれでラク」「夫婦でも、何もかも一緒にする必要はない」などと受け止めている人もいるようです。

あるいは、発想の転換で「旅行は女友達と行こう、その方が楽しいし」や、「夫には看病を期待しない」などと割り切っている人も。

付き合う中で「何が重要か」を決めよう


Aさんは今の彼氏に対し、「穏やかで、正社員で、生活リズムが似ている」「普段はちょっと鈍感なくらいで、理屈っぽいけど怒ったりすることはなく、生活スタイルや結婚観も近い」と感じているとか。今の彼氏に、結婚相手としての魅力や良さを感じているのであれば、旅行や看病のことは「視点を変える」「役割を分散する」といった方法で解決できるのかどうかも、一度考えてみるといいかもしれません。

とはいえ、そのように割り切れなくても、自分を責めなくてOK。「自分にとって、パートナー間で何を重んじるか」は人それぞれだからです。人それぞれだからです。Aさんは、「私の興味のあることに、少しは興味を寄せてほしい」「風邪の時は、優しく面倒を見てほしい」と語っていますが、これらが重要なポイントだと感じるならば、この彼とは別れた方がいいようにも思います。

“何もかも”を求めると難しい。自分にとって一番大切なことを見極めていこう


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ただし、この先、仮に趣味に快く付き合ってくれる男性に出会えても、その人は正社員ではないかもしれません。風邪のときに優しい男性でも、生活スタイルが大幅に違うかもしれません。

ひとりの相手に“何もかも”を求めると、それを満たす相手はなかなか見つかりにくくなります。相手探しでどんな点を重んじるのが自分にとって幸せなのかは、これを機に、しっかり自覚しておくといいかもしれませんね。

誰といても、何かしら違った種類の不満は出てくると思いますが、「その相手といて楽しい・うれしいこと」があれば、「多少の不満」は相殺されるものでもあります。Aさんが今回感じた不満は、「彼氏といる楽しさ・うれしさ・喜び」を上回るくらい大きいものなのか。「長い人生を、この彼とやっていこう」と思えるどうかなどをじっくり考えた上で、最終決断をしていきましょう。

「別れが怖いから」といった消極的な理由ではなく、「私はこう思うから、こうしよう」という“積極的な選択”で、自分の進む道を決めてほしいなと願います。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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