振られたほうが良い!? 彼氏から別れを切り出して欲しいと思う女子の心理

別れは痛みを伴うもの。お互いが同時に別れたい気持ちが募り「いっせ~のせ!」で別れることができたら楽だけど、たいていは「相手を振るか、相手に振られるかのどちらか」になってしまうのが恋の終わり方。

(C) LAURIER PRESS
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別れる時は「振るより振られる方がツラい」というのが恋の定説にもなっているが、「自分が振られる方がマシ」と思っている女子も意外に多いのだ。それにはこんな訳がある。

目次

1.振られた時の悲しみを彼に味わって欲しくないから


・「自分の彼氏には振られた時の悲しみを味わって欲しくない。確かに振られるのは辛いことだけど、その辛さを相手にかぶせたくはないです」(20代・福祉関係)

・「相手に悲しい思いをさせるより、自分が振られて寂しい思いをした方がいいから」 (20代・ホテル)

振られることがどんなに苦しいことか分かっているからこそ、彼を振りたくないという健気な女心。相手にダメージを与えるくらいなら、自分が……という気持ちは“恋愛”というより“情愛”というもの。本気で愛した相手に自分から逃げ出したくはないのだ。

2.自分から切り出せないから


・「自分から別れは切り出せない。相手が優しい人であればあるほど言い出しにくい」 (30代・広告)

・「自分から別れ話をしたとしても、なんであんなにいい人を突き放してしまったのかな……ってあとで後悔しそうで怖い」(20代・旅行業)

自分から彼を振ってしまったら彼への罪悪感に苦しむかもしれない、また、「いい人だったのに」と後悔するかもしれない、などと想定すると、余計自分からは言い出しにくくなるのだ。

振られたほうが良い!? 彼氏から別れを切り出して欲しいと思う女子の心理の2枚目の画像


3. 周りから責められたくないから


・「その後に好きになった男性から元カレのことを聞かれたら『わたし、振られちゃったんです……』って慰めてもらえるけど、自分が振ったとなると変な空気になりそう」(20代・販売)

・「以前、彼氏を振ったことで女友達からは非難轟々。元カレのことを知っている友達は『なんであんな優しい人を!? もったいない!』とさんざん責め立てられました。振られれば被害者だから女友達は慰めてくれるけど、振る側だと悪者扱い」(30代・アパレル)

浮気や借金、DVなど相手にハッキリした原因がない限り、一般的には「振ると加害者、振られたら被害者」というジャッジを下したがるもの。女友達から「あんなひどい男やめなよ」と進められない限り、「私の方から振った」となると下らないやっかみや中傷をうけることもあるだろう。
また“周囲から大好評だった、人当たりの良い彼氏”なら、友達は彼の援護に回る可能性も……!?

4. めんどくさくないから


・「振られる方が後々めんどうなことがない! 自分の行動はコントロールできても、相手の気持ちはコントロールできないでしょ。未練タラタラでストーカー化する女々しい男性もいますから」 (20代・不動産)

・「別れるための言い訳をあれこれ考えるのは面倒臭いので振ってもらった方が楽。振る側は多大なエネルギーがいります」 (30代・医療機関)

相手に振られる側なら、しつこく付きまとわれることなどない。しかし“女が男を振る”となると、ストーカーまがいのことをされたりトラブルに発展するケースもある。だからこそ、別れたい理由や言い方には細心の注意を払わなければならない。なんでも自分の気持ちを正直にぶつければいいわけでなく、相手がどう受け取るかが問題である。振られる時は自分のことだけを考えてればいいが、振る時は相手のことも考えないといけないのである。

5. 振られた方が学習できるから


・「振られる側だと振られた原因を常に考えちゃう……。でもその後悔や反省があるから、自分は成長できたような気がする」(20代・百貨店)

・「振られた方は必ず自分のどこが悪かったのか考えてしまう。その振り返りって、人には大事なことなんじゃないかな……」(30代・歯科衛生士)

振る方というのは、その恋を振り返り自分のしたことを悔やむことはないだろう。振る人間が悩むとしたら「どうやって別れるか?」であって「自分のどこが悪かったのか?」ではない。別れを決め、それを告げる人間は、すでに完結しているから前しか見ない。過去はみようとはしない。
だが、振られた方は絶対に振り返る。自分のことをちゃんと振り返る。言い方をかえると、自分を見直すことができる。「何がいけなかったのか?」を考えるからこそ学びがあるのだ。

振られるが勝ち! 振られた側は恋の勝者になる


別れを相手から先に告げられてしまうと、自分を拒否されたような気分になるもの。振られる側は敗北感を味わい、大きなダメージを受ける。

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しかし、「負けるが勝ち」とはよく言ったもので“勝つより負けたほうが学びは多い”というもの。宣告する側=振る側というのは自分の姿は曇って見えていないが、失恋した側は自分の欠点や短所に気づくことができる。うまくいかなかった原因を考え対処することができる。いつまでも今のままの自分にしがみつかず、ステップアップが可能! 成長するチャンスなのだ。

振る側が“恋の達人”なのではなく、振られた側こそが恋の勝者になる。恋愛は「成功より失敗こそが糧になる」のだ。
(神崎桃子)

この記事を書いたライター

神崎桃子
体験型恋愛コラムニストとして活動し、ヒット記事の数々生み出す。大手ポータルサイトにてコラムを連載中。男女のズレや生態、恋愛市場の時事問題を得意とし、文章セミナー、婚活セミナー講師も手がける。

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